理数系学会、文科省にデジタル教科書のチェックリストを提案
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「デジタル教科書」「デジタル教材」推進の議論が進むなかで、「デジタル教科書」の活用を重要な課題であり必須であるとしながらも、それらはあくまで教育の手段であり、目的とするのは教育を高めていくことであると強調。初等中等教育における「デジタル教科書」の活用に関しては、生徒・児童の発達過程およびその教育内容との関連についてこれまでに行われてきた検討・試行・研究を、技術の進化を踏まえて、さらに深めていく必要があるとしている。
今回のチェックリストは「デジタル教科書」活用に向けての具対策が、教育そのものを高めていくという目的に適ったものになっていることを確認するためのもの。リストは以下の9項目となっている。
事項1:「デジタル教科書」の導入が、手を動かして実験や観察を行う時間の縮減につながらないこと。
事項2:「デジタル教科書」において、虚構の映像を視聴させることのみで科学的事項の学習とすることが無いこと。
事項3:「デジタル教科書」の使用が、児童・生徒が紙と筆記用具を使って考えながら作図や計算を進める活動の縮減につながらないこと。
事項4:「デジタル教科書」の使用が、児童・生徒が自らの手と頭を働かせて授業内容を記録し整理する活動の縮減につながらないこと。
事項5:「デジタル教科書」の使用が、穴埋め形式や選択肢形式の問題による演習の比率増大につながらないこと。
事項6:「デジタル教科書」の使用が、児童・生徒どうしが直接的に考えや意見を交換しながら進める学習活動の縮減につながらないこと。
事項7:「デジタル教科書」の使用により、授業の「プレゼンテーション化」や、児童・生徒に対するプレゼンテーション偏重・文章力軽視意識の植え付けが起きないようにすること。
事項8:「デジタル教科書」の導入に際して、教員の教科指導能力が軽視されることがないように、また教員の教材研究がより充実するように配慮すること。
事項9:「デジタル教科書」の導入に際しては、少なくとも当面の間は、現行の紙の教科書を併用し、評価や採択においては紙の教科書を基準とすること。
《RBB TODAY》
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