通信PNDのCAR NAVITIMEと ゴリラプラスで案内させてみた
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◆CAR NAVITIMEは少々楽観的、ゴリラプラスは慎重
今回は、神奈川県川崎市麻生区から取材先の愛川町までおよそ25kmの道のりを探索、案内させた。比較的交通量の多い片側1車線の一般道が続くコースが主になるだけに、渋滞情報を加味したルート案内と到着予想時間の正確さが試される。
ナビを始まる前に両者を同じ場所に置いてみると、かなり見た目の印象が違う。とくに液晶の違いが明確だ。CAR NAVITIMEは若干黄色がかった画面で、ゴリラプラスは青っぽく感じる。どちらも視認性には問題はないが、同じ解像度の液晶ながら精細感があるのはゴリラプラス。
目的地の検索についてはすでに何度か触れているので以前の記事を参照してもらうとして、ルートと案内の違いについて報告していこう。
ひとことで言えば、CAR NAVITIMEは少々楽観的(到着予想時間が短い)で、ゴリラプラスは慎重という印象。目的地設定時はほぼ同一のルートをはじき出したにも関わらず、CAR NAVITIMEは57分、ゴリラプラスは70分の所要時間を表示した(いずれも設定は工場出荷時のまま、選択したのは「推奨ルート」)。
◆注目のプローブ情報の効果は…
ルートガイダンスの性格付けもかなり異なっている。CAR NAVITIMEは交通状況の変化に応じて臨機応変にルートを変えるのに対して、ゴリラプラスはほとんど変えることはない。VICS情報の取得時刻はCAR NAVITIME、ゴリラプラスどちらでも表示されるが、ゴリラプラスは分割画面の右側で3つ先までの交差点が表示され、道路の混雑具合が緑・黄色・赤の3色で表示されるのが分かりやすい。しかし、明らかに混んでいる道でも回避しないで進むこともあり(回避ルートを使うよりも早いルートなのだろうが)、混み具合が“見えすぎる”この機能は一長一短あるようにも思える。
注目のプローブ情報はCAR NAVITIMEでは渋滞回避ルートに反映されている。ゴリラプラスでは地図上に破線で表示されるが、繁華街周辺の道路などで表示されることが多かった。ただ、このプローブのデータ差が渋滞回避や正確な所要時間の算出にどれだけ効果を上げているかは、まだ未知数。利用ユーザーの多寡が影響してくるだけに、今後に期待したい。
またルート案内中には、ガソリンスタンドの価格情報や、駐車場の満空情報(CAR NAVITIME)、目的地の天気など通信を利用した情報も随時表示される。これが実際に実用性の向上に効果を上げているかは微妙なところだが、渋滞情報と並んで“通信をしている実感”をユーザーに与えるいみでは重要な機能と言える。
音声案内はどちらも交差点読み上げ機能をもっており、分かりやすい。また、今回はトンネルや高架下、ビルの谷間といったシビアコンディションでの自車位置精度は試すことはできなかったが、どちらの機種もGPSに加えて加速度センサー+ジャイロによる補正もついているので、大きな不満にはならないだろう。
CAR NAVITIMEの出したルートに沿って走った結果、目的地到着までにかかった時間は62分。CAR NAVITIMEの予想より5分の遅れ、ゴリラプラスの予想より8分早い結果となった。両者を別々に走らせて比較した結果ではないため、あくまでも参考値と考えて欲しい。
◆渋滞情報以外で通信のメリットをどう活かすか
通信ナビは、渋滞情報以外で通信の利便性をいかに発揮させるかが今後の開発のキモになるはず。この解決策として、両者は地図更新やガソリンスタンド価格、駐車場の満空情報を提供しており、とりわけCAR NAVITIMEはグルメを初めとするコメント付きのPOIやランキング情報など“コンテンツ”の質と量でドライブネットや『エアーナビ』等との差別化を図っているといえる。
また、通信を利用するに当たっての手続きをいかに簡単にできるか、そして月額費用をいかに安くできるかも課題としてある。ゴリラプラスは最安のドライブネットプランを利用した場合、パケット利用量の制限(20万パケットまで)がある上に、ドライブネットの使用料とはべつにプランの月額費用が発生するため、CAR NAVITIMEよりも315円高い840円というのも不利な要素。せめてCAR NAVITIMEと同水準にとどめて欲しいところだ。
通信PNDの CAR NAVITIME と ゴリラプラス で案内させてみた
《北島友和@レスポンス》
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