NTTデータ、新入社員研修をデジタル教材化……iPad300台を活用、印刷コストを55%削減
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iPadの導入は、従来の紙媒体の教材からタブレット型端末などマルチデバイスを活用した新しい社員研修のあり方を実現する取り組みの一環。第一フェーズとなる2011年度は、紙媒体の教材を用いていたビジネス系研修教材を、iPadを用いたデジタル教材化することでペーパレス化する。さらに、デジタル教材の特長を活かした教材へのメモの書込みと、クラウド環境を用いたメモ付き教材の場所を選ばない保存・閲覧を実現する。また、従来PCを用いた研修を行ってきたテクニカル研修についても、デジタル教材化する。メモの書き込みに加え講師と受講者間の双方向コミュニケーション機能、理解度確認機能を導入し、講師がタイムリーに受講者の理解度を把握する。動的インストラクションを行うことで、より一層の学習効果向上を実現できるという。
今回のiPad導入は、「双方向コミュニケーションによる研修理解度・研修効果の向上」「多機能情報端末による利便性向上」「ペーパレス化による研修運用の効率化とコスト削減」の3つを目的としたもの。従来は紙ベースで実施していた日々の「理解度確認テスト」、各科目終了時の「修了判定テスト」および「研修受講者アンケート」をデジタル化することで、受講者の理解度や目的達成度を即時に把握することが可能となるほか、従来ホワイトボードへの板書で示していた解説の重要事項について、アプリケーションを利用して各受講者の端末に表示し、正確な情報共有・伝達によって理解度向上を図る。また場所(研修室や指定座席)を選ばないデジタル教材による利便性向上も図れるという。
ちなみに例年、NTTデータの新入社員研修で用いている約160万枚の紙教材の半数にあたる約80万枚をデジタル化することで、CO2排出量を概算にして4tを削減できる見込みだ(80万枚×0.04グラム(A4用紙1枚)×1.28(CO2排出係数)として算出)。また印刷代、製本代等印刷経費を前年度同一研修と比較した場合、約55%のコスト削減が可能となる。
今後は、新入社員研修での実施結果を踏まえ、Androidなどを視野に入れたデバイス選定、アプリケーション開発、クラウド環境の整備を行い、他研修へも順次デジタル教材を導入していく予定だという。将来的にはこのプロジェクトのデジタル教材をクラウド技術と組み合わせ、企業向け社員研修ソリューションとして展開する予定とのこと。
《池本淳》
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