三菱重工、蓄電池システムを前倒しで実用化
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屋上に設置された太陽光発電設備で発電される電力を40kWh蓄電容量を持つリチウムイオン電池で蓄電、停電時でも電力を供給する。三菱重工のリチウムイオン二次電池が集合住宅に採用されるのは初めてで、9月に納入する予定。
納入するリチウムイオン二次電池による蓄電設備は、太陽光で得た電力を蓄え、夜間の各共用部に供給するほか、災害時などに電力会社からの送電が途絶えても、蓄電機能により最大40kWh相当の電力を緊急性の高い設備に供給することができる。設備はコンパクトで高い出力を長時間持続できるのが特長で、双方向コンバータはニチコン製を採用している。
三菱重工はリチウムイオン二次電池事業への本格参入に向け2010年11月、長崎造船所(長崎市)内に電池の量産化実証工場を設けた。商業量産本格化に向け製造面の技術実証に取り組んでいる。
同様のシステムとして出力3kW~数千kWの蓄電システムを開発中。開発中のシステムはマンションに加え、ビルや工場、ショッピングモール、ガソリンスタンドなどで幅広く活用できる。
東日本大震災の影響で関東を中心に長期の電力不足が懸念されるなど、節電や災害対応に向け蓄電設備に対する需要が高まっている。三菱重工ではこれに対応し、当初2012年の発売を予定していた蓄電池システムの実用化を前倒しする。
《編集部@レスポンス》
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