富士通、SaaS型地域医療ネットワーク「HumanBridge」を販売開始
エンタープライズ
ソフトウェア・サービス
注目記事

「HumanBridge」は、中核病院や診療所、介護施設など、地域の複数の医療機関が個別に保持する診療情報、検査結果、医用画像、レポート情報などの患者の情報を、データセンターを中継し、ネットワーク経由でどの医療機関からも確認できるようにするサービス。医療機関の間でやり取りする紹介状や補助資料、返書(報告書)、画像フィルムの電子化、およびクラウド環境の利用により、1つの医療機関当たり年間1~9トンのCO2排出量削減が可能になるという。
「HumanBridge」では、電子カルテシステムに登録されている患者の情報を、各医療機関に設置するサーバ(ゲートウェイ)に保持し、富士通のデータセンター(中継センター)とリアルタイムに連携する方式を採用し、安全性を確保している。さらに、医療情報交換のための国際標準規格「HL7」「DICOM」、および医療機関向けの「SS-MIX標準化ストレージ」の技術を採用し、各医療機関が異なるベンダーの電子カルテシステムを利用していても、シームレスに情報を共有できる。利用料金は月額10万円から。患者の情報が登録されている各医療機関の電子カルテシステムへの接続については、別途、サーバ(ゲートウェイ)の導入が必要となります(1,000万円から)。2012年度末までに累計300医療機関への導入を目指す。
富士通では、健康・医療・介護の分野で、小規模から大規模まですべての医療関連機関向けに、電子カルテシステムや医療事務システムなどをフルラインナップで提供しており、「HumanBridge」については、国民一人1人の健康情報全般を統合する「PHR(Personal Healthcare Record)」、さらに生活情報全般を統合する「PLR(Personal Life Record)」を実現するためのクラウド型のヘルスケアソリューションの第一弾として位置づけているとしている。
《冨岡晶》
特集
この記事の写真
/