【NHK 技研公開 2011 Vol.2】画質改善が進む立体テレビなど未来の技術を体験
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ここ数年の「NHK技研公開」でお馴染みとなっている研究発表のひとつが、インテグラル立体テレビだ。裸眼で鑑賞し、鑑賞する角度を変えると実際に映っている対象物の別の面(側面など)を見ることができる。
これは、物体から発する(または反射する)光線を見ることで、人が形や色を認識するメカニズムによるもの。それら光線をすべて記録/表示することで、物体がそこに存在するように見えるとされている。
インテグラル立体テレビは、実現に向け毎年改善が進められている。今年の発表では、これまでに比べて画質が大きく向上。スーパーハイビジョンの研究過程で生まれた“画素ずらし”技術を応用することで、撮影するカメラの走査線が8,000本級に増加した。これにより、これまでよりもぼやけが少ない鮮明な立体映像が可能になったという。
また、今回の立体映像の一部には、3次元モデルの合成技術も使われている。これは、40台のカメラで撮影した多視点映像から人や物の立体モデルを作成し、そのモデルを元に立体映像を映し出すものだ。3次元モデルはデータなので、加速度センサーなどと組み合わせても使える。会場では、ディスプレイを傾けることで映像の中のキャラクターも画面の端に寄っていく様子がデモされている。
■曲がるディスプレイ・フレキシブル有機ELは品質が向上
NHK技研公開の常連といえば、フレキシブル有機ELディスプレイもある。ペラペラのシート状のディスプレイで、湾曲させた状態でも映像を映し出すことができるものだ。今年は製作工程や材料に改良を加えることで、輝点の抜けなどを減らしている。こちらも立体テレビ同様、夢の技術の実現が近づいているのを体験できるだろう。
《RBB TODAY》
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