東芝、火力発電所のCO2分離回収技術を開発へ
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今回の合意に基づき、両社は、火力発電所向けCCS技術について、LNG火力発電所におけるCCSの技術適合性および経済性評価、火力発電所におけるCCS実証プラントの建設などで具体的な実施方法を協議する。
火力発電は世界の全発電設備容量の約3分の2を占める。将来も電力の安定供給に重要な役割を果たしていく見込み。特に福島第一原発事故で、火力発電所が重視されている。特に中国では全発電設備容量のうち78%と非常に高く、今後、地球温暖化防止の観点から、新設火力発電所のCO2排出上限値の規制化が検討されており、火力発電所にCCSを併設する動きが加速する見通し。
東芝は、2006年からCCS技術を火力発電プラントに適用するための基礎研究に本格的に取り組み始め、2009年9月からシグマパワー有明の三川発電所(福岡県大牟田市)に建設したCO2分離・回収パイロットプラントにおいて実証実験を行なっている。また、華電工程も新疆ウイグル自治区にある石炭火力発電所でCCS実証プラントの建設を進めるなど、CCSの開発に取り組んでいる。
今後、東芝は、CCS付き火力発電プラントの効率化と運用での全体最適化に取り組み、2020年頃までのCCSの本格導入に向けて、技術開発を加速する。
《編集部@レスポンス》
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