【インタビュー】Androidの普及のために求められる役割とは?……「アンドロイダー」
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――トリワークスの事業について教えて下さい。
佐藤氏:「ロイダー」と「ドロシー」というキャラクターから我々を知った方からは、トリワークスはメディア企業だと思われがちですが、実はレビューサイトの運営は1年ちょっととまだ浅いです。トリワークスはもともとソフトウェアやサーバ開発をメインに行ってきました。ソフトウェアの例でいうと、土木業界の標準ソフトとなっている「蔵衛門」や、1,000~10,000台規模のネットワークカメラを制御する「ArobaView」(アロバビュー)などのエンプラ向けサービスです。ニッチながらその業界ではトップをとるという形でビジネスを進めてきました。アンドロイダーの絵柄からすると非常にゆるい人たちがやっていると思われがちですが、それらの事業でできたキャリアやメーカーなどとのつながりをレビューサイトの運営に活かしている点が、ビジネス面で他のレビューサイトと違うユニークな点となっています。
――アンドロイダーはどのように立ち上がったのでしょうか?
佐藤氏:初代Xperiaが昨年1月に発表されるタイミングに立ち上げをフォーカスしていました。準備を開始したのは、前年の11月からです。Xperia発表まで2ヵ月もない状態で、サイトを立ち上げると決めました。
――現在は、コンテンツプロバイダー向けのコンサルティングなどで収益を得ていますが、当時のサイトの方向性は?
佐藤氏:そもそもAndroidプラットフォームが出てきた時に、一ベンダーとしてアプリを一つ一つ開発するというスタンスをとるのか、レビューサイトという形をとるのかという問題がありました。我々としては、一ベンダーとしてアプリを出すというスタンスよりは、今までやったことがない形でチャレンジしようという意識が強かったです。またアプリを開発しても、膨大なアプリの中で、埋もれずにいることが難しい。そこで当時まだなかったレビューサイトを立ち上げました。同時期にNECビッグローブのandronaviもサービスを開始しましたが、彼らのスタンスは、著名なライターを集めて連載をたくさん掲載する、自社でアプリマーケットもやるということですが、私たちは一切マーケットには手を出さず、いかに多くのレビューを届けられるかという点にフォーカスしました。
――サイトを運営することによる直接の収益ではなく、プラットフォーム全体を見渡せる立ち位置を重要視した?
佐藤氏:もともと立ち上げはそういうイメージです。レビューサイトを立ち上げながら、端末メーカーやキャリア、アプリベンダーの真ん中の立ち位置で、双方にメリットを提供できるという窓口的な役割がユニークな点であり、Androidというプラットフォームで求められる立ち位置なのかなというのが、ここ1年やってきて見えてきました。オープン性が特徴のAndroidプラットフォームでは、個々のアプリベンダーをどう活かしていくかがキーになってきます。そのためには、端末メーカーやキャリアからの要望を受けた我々が、アプリベンダーが開発したアプリをピックして紹介するという窓口的な役割が重要になります。また我々が発売前の端末を検証用として預かって、おそらく世の中で使われるであろう1,000本くらいのアプリをピックアップする。それがまともに動くのかどうかを検証する。それだけだと普通のBtoBの検証ですが、我々は、アプリベンダーにも結果をフィードバックします。アプリベンダーはいつも新端末を発売前に入手できるわけではないため、結果をアプリベンダーに検証のための参考としてお知らせします。日本にAndroidというプラットフォームが根付くためには、このようにプレーヤー達の間に立った役割が重要なのかなと思います。実はこういった仲介役としてのポジションにはあまりプレーヤーがいません。
――アンドロイダーのサイトを一瞥しただけでは、そこまでのケアをしているとは想像できませんね。
佐藤氏:サイト運営のほかにも、携帯ショップへのアプリ情報の提供も行っています。現状お店の方はスマートフォンの売り方について非常に困っています。例えば防水や3D機能といった特徴的な機能が搭載されていれば、そこを勧めれば良い場合もあります。ただスマートフォンはハードウェア的によっぽど特徴的なものでなければ差別化ができません。そこで端末を魅力的にする要素を担うのがアプリになるのですが、アプリの種類は数多くあるため、お客さんのタイプを見極めたうえで、それらを説明し端末を販売することは非常に難しくなります。そこで我々がアプリ情報を提供するという形で、ショップの販促物のお手伝いをしています。例えばKDDIが名古屋に直営のフラグシップ店を持っていますが、そこで我々が「アンドロイダー」のブランドで、一般のお客さんに対してアプリの紹介や、セキュリティの啓蒙などを行っています。
――Androidに関しては、今年はタブレット端末もさらに多くの機種が発表されそうです。タブレット端末は今後どのような使い方をされるとお考えですか?
佐藤氏:明確な活用方法が決まっていて、スマートフォンとタブレットをシチュエーションごとに使い分ける人が現れると思います。一方でいきなりタブレットから入るユーザーも多くいると聞いています。例えば年配の方では、スマートフォンの小さい画面でキーボード入力を行うのは難しいため、画面が大きく直観的に操作できるタブレットを希望する方もいるようです。またアプリベンダーの考え方としては、これからは3スクリーンになるよねという話があります。経験が長くて先を見据えているアプリベンダーは、PCとタブレット、さらにTVの3つに対して均一なアプリやサービスを提供していく必要があると考えています。データが全てクラウドでつながっているという形が理想だという事です。
3スクリーンに実現についても、やはりアプリがキーになります。3スクリーンを魅力的にできるアプリがなくてはいけない。
――今後の活動について教えてください。
佐藤氏:6月18日には「アンドロイダー+(プラス)」という雑誌を発売します。雑誌というのは時代に逆行しているように見えますが、みんながアンドロイダーのWebサイトに来るわけではありません。紙の書籍というのはいつか役割を終えるかもしれませんが、まだまだ求められていると思います。Androidの月刊誌というのはまだ存在しないので、書籍に関してもパイオニアとしてやっていこうと思います。
《RBB TODAY》
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