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この新型は、アメリカと欧州だけでなく日本でも使用できるものだ。
従来、日本で普及してきたタイプを矢崎総業では通称「青グリップ」と呼んでおり、日本国内向けとしてきた。なぜ、国内専用であったかといえばアメリカや欧州の厳しい規格をクリアできなかったのだ。
特に問題になったのは「ビークル・ドライブ・オーバー」というテストだ。路上に落ちた充電コネクタを実際のクルマが踏んでも壊れないことが求められる。ところが日本向けモデルは、車両との接続を解除するリリースレバーが飛び出し、さらにボディは一体型。これではレバーが折れてしまうし、ボディが歪むと接続できない。また、コネクタ内部に砂や塩分が入るような過酷な状況で1万回以上の挿抜の耐久性も求められ、そのクリアも難しい。その上、海外では取り扱い説明書を読まない人も多いため、挿入用とリリース用に二つのレバーのある日本向けでは誤操作も心配されるのだ。
そうした問題をクリアすべく2010年秋にアメリカと欧州に投入されたのが、新しい「UL/CE」タイプだ。破損を防ぐために本体と車両に挿入する部分を別体とした。内部で充電ポイントと接触する部分は通称「スリ割り方式」として、抜き差しのたびに砂や塩分をかきだすようにした。そしてリリースはボタン方式にすることで誤操作を減らす工夫も施したのだ。
こうした安全性の高い新しい充電コネクタではあるが、いくつかのデメリットもある。それは見たとおりに大きくなっていること。コネクタ単体で約400g重量が増加している。また、挿入部の手前が角型になったため、丸型を前提にコネクタ置き場を設定する充電器には使えない。そのため、当面の間、日本向けの丸型と日米欧共通の角型の2種類の併売となる。市場投入時期は充電器メーカーの採用次第のため、まだ不明だという。
【スマートグリッド展 11】CHAdeMOに欧米規格をクリアする新仕様…ヤザキ
《鈴木ケンイチ@レスポンス》
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