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
こうした事態に対応するには、トラフィック増減に柔軟に対応したシステム構成の変更が必要になってくる。「BIGLOBEクラウドホスティング」では、サーバーを数分でスケールアップ/スケールアウトできる。
基本となる仮想サーバーのOSは、CentOS 5(64bit) 、Red Hat Enterprise Linux 5(64bit) 、Windows Server 2008 R2 Standard Edition(64bit) 、Windows Server 2008 R2 Enterprise Edition(64bit) 、Windows Server 2008 Standard Edition (32bit) から選択可能。仮想サーバのベースとして、Linux(CPU:1vCPU、メモリ:1GB、ディスク:40GB)、Windows(CPU:1vCPU、メモリ:2GB、ディスク:40GB)というモデルがあるが、CPUは仮想CPU1台単位で、メモリも1GB単位(8GBを超えると4GB単位)、HDDも10GB単位、100GB単位など、細かい設定が可能となっている。料金プランは月額と時間単位の従量が選択できる。また、料金プランは、サーバー単位に選ぶことも可能だ。
西田氏は、「基本構成などが数パターンにメニュー化されたサービスより、CPU、メモリ、ハードディスク、セキュリティサービスなどの組み合わせが自由に選択できるタイプが、最終的には使い勝手がよく無駄なコストを省くことができる」と話す。「CPUパワーは平均的なものでよいが、ディスク容量はとにかく増やしたい、あるいはハードディスクはそれほど要らないが、CPUパワーとメインメモリが必要といった、カスタマイズした設定やニーズに対応できた方が、システム構成を最適化でき、必要のないリソースを契約する必要がない」と強調する。
具体的には、ソーシャルゲームではユーザーの行動特性からログが非常に増える傾向がある。ログの保存に使うサーバーは、メモリパワーはそれほど要らないが、ディスク容量を最優先したい、といったニーズが実際にあるという。西田氏は「パターン化されたメニュー形式だと、ディスクを増やす時にメモリスペックも上がってしまい、その分料金も上乗せされてしまいます。ある程度柔軟に設定することで、無駄は避けたかった」と語る。
ちなみに「BIGLOBEクラウドホスティング」には、セキュリティー関連機能のオプションも多い。ロードバランサ、サーバーイメージのコピー、Web Application Firewall(WAF)、IDS、VPN、サーバー監視、リソースモニタなどの機能ごとに任意の組み合わせが可能となっている。セキュリティサービスもメニュー化されている場合、専門知識がない企業にとってはありがたいが、特殊なソリューションを適用したい場合など、細かくオプションを指定するほうが、結局使わないサービスを契約する無駄を回避できる。実際、テイクオフではFWは自前で構築したそうだ。
さらにこれら拡張の柔軟性に加えて、数分単位でそれを実行できる迅速さも重要になってくる。それを助けているのが、コントロールパネルのインターフェイス(操作性)だ。
「BIGLOBEクラウドホスティング」では、コントロールパネルと呼んでいる管理画面で、サーバーの増設が非常に簡単にできるようになっている。サーバーの基本構成の設定を選択するだけで、その時間はおよそ5分もあれば可能だ。
設定された各種サーバーは、「サーバー一覧」から起動中/停止中のステータス、グローバルIPアドレス、起動/停止/再起動の操作、リソースモニタ表示が確認できる。
コントロールパネルの画面構成は、シンプルながら重要なポイントやアラート要素が目立つように視覚化されているのも、西田氏の評価ポイントだった。なお、サーバーの監視については、希望すればCPU負荷、ポート、ディスク容量などの監視サービスもオプションで選べるとのことだ。
永山氏は、同社の今後の展開について、今回のクラウドホスティングの活用を踏まえながら、エンターテインメントだけではなく、ゲームと医療、介護分野などとの融合も視野に入れながら、ソーシャルメディアを展開していくとしている。
《RBB TODAY》
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