富士通、次世代光アクセスシステムに向けた光増幅技術を開発
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現在普及している伝送速度1Gbpsに代わって、10倍高速な“双方向10Gpbs級PON”(Passive Optical Network)の商用導入が進められている。しかし今後の主流となる、電気変換を介さない「光アグリゲーションネットワーク」で展開するには、一般的なPONの仕様である端末装置(大型ビルや集合住宅、基地局など)の制約である「接続数32か所、伝送距離20km」という条件がネックとなっていた。
富士通は今回新たに、「半導体光増幅素子を用いた光バースト信号の光増幅技術」「アレイ集積素子のモジュール実装技術」「冷却機構の不要化技術」を開発。これら3つの技術を利用することにより、光アクセスシステムの端末側の接続数を4倍(128分岐)に、局内の通信装置から各端末装置までの伝送距離を2倍(40km以上)にすることを可能にした。
「光バースト信号の光増幅技術」は、光増幅器に入力される光信号を検出して光増幅器を高速にオフからオンにして増幅する技術、「アレイ集積素子のモジュール実装技術」は、世界初となる、4個の半導体光増幅素子(SOA)を1つのモジュールにまとめる技術、「冷却機構の不要化技術」は、活性層にアルミニウムを混合した材料を採用することで、世界で初めて温度制御を不要にした技術となっている。
これにより、次世代光アクセスシステムを低消費電力かつ低コストの光アグリゲーションネットワークとして使用し、クラウドのインフラ強化を進めることが可能となる見込み。
《冨岡晶》
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