【危機管理産業展】福島原発に投入された東京消防庁の特殊車両が登場
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
「スーパーアンビュランス」と呼ばれる特殊救急車は、いわゆる救急車として患者の搬送を行えるほか、多くの負傷者や病人が発生した大災害現場で活躍する。車両のボディを左右に張り出すことで、フラットな床面に展開できる。そして車内ではベットを8床ぶん広げられ、応急救護所として活用することが可能だ。東京消防庁では、第2消防方面本部と、第8消防方面本部の消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)に、それぞれ1台ずつ配備されているという。
一方、遠距離大量送水車のほうは、消防水利の寸断などで消防活動の困難が予想されるような大規模災害時に対応する。遠方の水利から災害現場直近へ送水することを目的に開発された。これらは送水車とホース延長車のペアで構成される。ホース延長車の後部には、送水用ホース(1本あたり50m)を搭載しており、ホースを延長すると約2km先まで送水することが可能だ。また送水車には水中ポンプ装置が搭載されており、油圧駆動式の大容量ポンプにより、最大落差50mの揚水が行える能力を備える。
福島原発では、これら遠距離大量送水車に、さらに屈折放水車を組み合わせることで、原子炉建屋への放水を行った。屈折放水車は、2段階式の放水管を装備しており、22mの高所から射程70mの範囲で放水が可能。放水量は3500リットル/分だ。また今回は展示されなかったが、このほかにも福島原発に特殊災害対策車も出動している。こちらは高性能フィルタと空気浄化装置を備え、外気をシャットアウトし、放射能の被爆量を軽減できる特殊車両だ。
《井上猛雄》
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