社長はNTT西日本出身で営業畑や新ビジネス推進などを担当してきた谷口裕昭氏。谷口氏は、「エコめがね」の発表イベントでステージに立ち、会社設立の経緯と目標をこう語った。
「私たちひとりひとりとエネルギーとの関わりは近づき、意識がどんどん高まってきている。(エネルギー・電力需給という)これまで見えなかったものを見えるようにしていく、そういったことを私たちが出来るのではないか。また、CO2の削減などを可視化することで、ひとりひとりの取り組みが塊になると大きな価値を作り上げることができる。そういう役割を私たちが担いたい」。
エコめがねでは、当面は電力需給状況をマルチデバイスでモニタリングするという「見える化」にとどまるが、その分12月からという早期のサービス開始が実現した。グラフ表示機能も豊富なうえ、マルチデバイス対応も徹底しており、PCに加えてスマートフォン/タブレット(iOS/Android)、さらにはフィーチャーフォンにも対応している。さらにユニークなのは、CO2の排出権を「エコフラワー」と呼ぶポイントへと見える化したことで、約1円分を1フラワーとして換算。これを環境保全活動や備品の購入などに利用できるという新しい試みもなされている。
今後は各家電単位の消費電力把握や、スマートコミュニティ、HEMS(Home Energy Management System)との連携なども視野に入れたサービスを目指すという。APIを公開して他業種との連携もおこなっていくという。2012年以降はHEMSの本格的な導入も始まり、EVやPHVなども普及が進むと予想されている。同社としては、いち早く提携ネットワークを広げて「電力見える化サービス」のデファクトを目指す。当面の目標は、2014年末まで10万件のユーザー獲得だという。