理研と富士通のスパコン「京」、10ペタフロップスを達成
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864筐体(CPU数88,128個)をネットワーク接続した最終構成で、LINPACK性能10.51ペタフロップスを記録した。実行効率は93.2%で、今年6月にスパコンランキング「第37回TOP500リスト」(第1位)で登録した93.0%を上回った。
理研と富士通は共同で、文部科学省が推進する「革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築」計画の下、2012年11月の共用開始を目指し京速コンピュータ「京(けい)」の開発を進めていた。第3期科学技術基本計画では、「京」の性能目標として「LINPACK性能10ペタフロップス」が定められており、今回それを実現したこととなる。
理研と富士通は、「実行効率が前回の計測結果をさらに上回ることができたといった性能面だけでなく、88,128個のCPUなどから構成されるシステム全体が29時間28分にわたって無故障で動作したことは、世界最大級の超大規模システムの安定性を実証することになった」としている。
現在は、2012年6月の完成に向けて、大規模環境下におけるオペレーティングシステム(OS)、コンパイラなどシステムソフトウェアの整備・調整を行っている。また、国が戦略的に重要と定める分野で画期的な成果を早期に創出するため、2011年4月から「グランドチャレンジアプリケーション開発」や「戦略プログラム」に参加している研究者に対し、「京」の一部を試験利用環境として提供中だ。
《冨岡晶》
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