「金銭重視なら数字、恥ずかしがり屋ならイラスト提示」……NEC、新しい行動促進技術を開発
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奈良大学社会学部心理学科・村上史朗准教授との社会調査により、人がなぜ行動を起こすのかをモデル化し、実際の行動のモニタや簡単なアンケートへの回答によって、その人の行動要因を判定、6つのタイプに分類した。今回の環境行動促進システムの場合、個人の行動要因ごとに、「金銭重視タイプ」「社会メリット重視タイプ」「褒められたいタイプ」「気恥ずかしさタイプ」など、6つに分類されたという。
これらの判定したタイプに基づいて、個人のやる気をもっとも刺激する手法で働きかけを実施。たとえば、「金銭重視タイプ」には、節約された電気料金の総額や、家電を止めた場合に節約可能な金額を提示する。一方「気恥ずかしさタイプ」には、節電量に応じた全員でのエコマラソン画面を表示する。さらに他者の活動状況を示すとともに、前の人に追いつくための具体的な活動をアドバイスする。さらに、こうして提示した情報への、アクセス履歴や行動履歴から、個人のタイプの時間的な変化を検出し、提示内容を変更させる。
NECでは今回開発した技術を、スマートシティ実現に活用するとしている。具体的には、環境行動の促進だけでなく、交通や健康増進等、様々なサービスへの適用に向けて、研究開発を進める。今後は、システム利用により自ら積極的にエネルギー消費を抑える行動を起こす効果についての実証実験を行う予定。
《冨岡晶》
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