東芝、放射線ホットスポットを可視化できるポータブルカメラを開発
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同装置は、放射線センサで測定したガンマ線とビデオカメラで撮影した映像を信号処理装置で重ね合わせることにより、放射線の量を色の違いで表示することができる。放射線量が高い場所を赤く、低くなるにつれ黄色、緑、青と色を変えて表示し、目に見えない放射線を識別する。
従来の放射線測定器を用いた計測では、局地的に放射線量が高い「ホットスポット」の特定に時間がかかっていた。それに対して同装置では、放射線量の高低を画面上に色の変化で示すと同時に、短時間で広範囲を計測することができるので「ホットスポット」の特定が容易になり、除染作業の効率化が図れるとしている。また、除染後に撮影すれば、放射線量が低下した事の確認もできる。さらに、9.8kgと小型軽量で持ち運びが可能なため、屋内外を問わずさまざまな場所での利用が可能だ。
同装置は、福島第一原子力発電所建屋内の調査のために使用した、同社のガンマカメラの性能を向上させ小型化したもの。独自の半導体検出素子の実装技術や信号処理・データ処理技術により感度・測定性能を約30倍以上高めた。これにより、毎時0.1マイクロシーベルト(年間1ミリシーベルト)という、低い線量率における「ホットスポット」まで特定する事ができ、発電所のみならず、発電所の外でも測定が可能となった。
東芝は、今後も最先端の技術開発を進め、被災地の復興や社会に貢献できるよう努めていくとしている。
《白石 雄太》
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