ソフトバンクが5年連続CM好感度1位!……2012年度は東北、そして日本再生がキーワードに
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ソフトバンクは、「白戸家」、SMAPの二枚看板によるシリーズCMを展開。「白戸家」シリーズでは、武井咲やマツコ・デラックスなど旬のゲストと犬のお父さんが共演。また、小林明、あみんなど意外性のあるキャスティングも光った。震災後いち早く災害用伝言板や復興支援ポータルサイトの告知CMをオンエアし、節電を意識した「お父さん扇風機」のプレゼントキャンペーンを実施するなど、社会情勢への迅速な対応、卓越した企画力をみせ、1位を快走している。
2位には「ACジャパン/公共広告全国キャンペーン」(昨年76位)が、7位には「日常に戻ろう」というメッセージが込められ、ポルトガル人少年のミゲルのアカペラが話題になった「エステー/消臭力」(昨年85位)がランクイン。どちらも昨年から大幅に順位を上げ、震災の影響の大きさを感じさせる結果となった。
それ以外では、3位に入った「NTT DOCOMO」や、4位の「KDDI/au」、8位の「ロッテ/Fit’s」など、人気シリーズCMを展開する顔ぶれが順当にランクインした。
2011年度はCMオンエア企業・銘柄ともに過去最少となってしまったが、そんな中商品訴求ではなく企業メッセージを伝えるCMが増加した。震災直後、各社商品訴求CMを自粛していたが、3月下旬ころより復興支援メッセージなどを伝える企業CMが徐々に増加した。また、商品訴求CMでは節電・エコ関連商品、さらに食の安全へ高い関心が集まり、オンエア作品数が増加した。
JR東日本は、11 月から「行くぜ、東北。」のコピーで東北応援パスを発売し、観光地への誘致キャンペーン CM を放映。また、「サントリー食品インターナショナル/ボス」では、宇宙人ジョーンズが奥の細道で俳句を詠み、「江崎グリコ/OTONA GLICO キャンペーン」では宮沢りえら 3 人の女性が東北へ旅をするなど、CMで東北を応援する取り組みは、今後も各社からさまざまな手法で発信されていく見通し。
10月には、トヨタが「FUN TO DRIVE, AGAIN.」をスローガンに3パターンの企業広告をスタート。一連のシリーズに共通するキーワードは「再生」を意味する「ReBORN」。「日本人の気持ちをもう一度ドライブさせたい」という思いが込められたこの企業広告には、日本再生への応援メッセージが込められている。
CM総合研究所では、今後、企業には商品訴求CMだけでなく、企業理念や社会貢献活動、被災地支援など更なる情報発信力が求められていくとしている。
《白石 雄太》
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