【CES 12】基調講演はダイムラー会長…ドライブのデジタル化
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壇上にはスマートのEVや、近未来のコンセプトカーが置かれ、これを題材に講演は進められた。
氏はまず、この日壇上に上がった理由を説明「乗り物におけるメルセデスベンツがいかに革新的なのかを強調するため」だと語った。また、「クルマとデジタルライフの融合により、ドライブのスタイルは急速にデジタル化しており、今はその持続性が最大の課題になっている」とも話す。
「メルセデスベンツはクルマにおける独立性をいち早く宣言。それは時間やスピーチ、アクセス自由、さらにはエネルギーや情報の自由をもたらす。メルセデスベンツはその実現のために、より多くの楽しみをもたらし、運転がより安全でより賢く効率的なものに注力してきた」とも語った。
講演では、電気自動車を使ったカーシェアリングプログラム「Car2Go」についても言及した。サービスはすでにアメリカ・サンディエゴやオランダ/アムステルダムなどで展開中で、2012年はさらに12都市でスタートさせる予定。
氏はここで「将来は同じタイプのクルマを世界的にどこでも乗れる時代が来る。石油時代の後に来るクルマのモビリティがそこにある」との認識を示した。
さらにスマートグリッドも採り上げられた。
それによると「この分野は今後が期待できるが、地域によっては必ずしもいつも太陽がさんさんと注がれているわけではない。エネルギーが足りないこともあるだろう。水素燃料を使うことはそうした状況に陥ることを防ぐことにもなる。メルセデスはカリフォルニアには研究所が持ち、そこではこの利用方法について徹底した研究が行われているところだ」との説明もあった。
通信の自由化も重要なポイントで「たとえば交通システム同士で互いに情報をやりとりして互いの存在を認識する。それが自由にできるようになれば究極のオートモビリティが完成。ソフトウェアの革新があればもっと効率的なドライブが可能になるだろう」と説明。ドイツではすでにこの分野でのインフラ整備が始まっており、「難易度がどの程度なのかを検証しているところ」との紹介も行われた。
そうした近未来のクルマの需給バランスにも話は広がる。
「世界にはこうしたシステムを使いたいユーザーも多く、人口が多く著しいクルマの所有が始まっている中国ではその実験を行うのに適している。アメリカやヨーロッパで車両は作られており、今後もクルマの質を高める役割を担っていく。これはビジネスチャンスにもつながる重要ポイント」との認識を示した。
結びとして氏が語ったのは「オートモビリティの実現には、クルマの運転が楽しく、機能が高く心躍る要素が必要だ。何としてもクルマに乗ろう、そう思わせる車作りがいつの時代も重要なのだ」その言葉には、時代が変わろうともユーザーが乗りたくなるような車作りを忘れてはならないとのメッセージを感じた。
《会田肇@レスポンス》
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