BPO、「テレビ放送の将来」をTV番組制作者666人/視聴者752人にアンケート
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
この調査は、2011年5月~6月に、20~50代以上のドラマ、バラエティ担当者男女666名(NHK、日本テレビ、TBSテレビ、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京)、2011年6月~7月に、20~70代の男女752名(男性:339名、女性413名。首都圏在住)を対象にアンケートを行ったもの。BPOの「放送と青少年に関する委員会」が、2月10日に開催する公開シンポジウム「“新時代テレビ” いま、制作者たちへ」に先駆け実施された。
まず、新たなメディア環境のなかで、テレビ放送の将来像について調査したところ、番組制作者と一般視聴者ともに、過半数が「テレビの役割が揺らぐことはない」と楽観的展望を示した。放送局別では、NHKよりも民放の人たちのほうが、テレビの将来に関して楽観的な展望を示した。民放のなかでは、テレビ東京(42.0%)がNHK(42.8%)に一番近く、あまり楽観的な見通しを持っていなかった。
また番組制作者、一般視聴者ともに、「高齢者がテレビを楽しみに見ていることに変わりはない」「さまざまな人々に共通の話題を提供するテレビの役割は依然として大きい」にきわめて高い賛同率を示し、「高齢者への娯楽提供や、人々への共通の話題提供にテレビの役割は大きい」と感じていることが判明した。ただし、「若いひとたちの間でテレビ離れが進んでいる」という見方については、番組制作者は77%が賛同する一方、一般視聴者は37.5%しか賛同しなかった。
今後の動向については、一般視聴者より番組制作者のほうが「高齢者の占める割合がさらに拡大していく」と回答。また、一般視聴者のほうが「幅広い層よりも特定層にターゲットを絞った番組が全体に増えていく」見通しを強く示した。「韓流ドラマのような外国制作番組の放送枠がこれまでよりも増えていく」という項目では、番組制作者が32.3%と低かったが、一般視聴者が57.8%が増加を予測している。
なお番組制作者のみの質問項目では、「番組の評判がよくても、視聴率が悪ければ、くやしくなる」(84.2%)、「番組を作るときには、どうしても視聴率のことを考えてしまう」(83.7%)と、8割以上が視聴率を強く意識している一方で、「番組の評判が悪くても、視聴率がよければ、それでよい」には12.4%しか賛同しなかった。
《冨岡晶》
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