NEC、スマートメーター向け超低消費電流磁気センサ「MRUS74S」「74X」を発売
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スマートグリッドやスマートシティ化が急速に進むなか、水道メータやガスメータにおいても機械式から電子式への置き換えが現在進んでいる。電子式メータでは、メータ内に設置された磁石の回転を磁気センサを用いて検出することにより、検針の自動化をはじめとするメータの管理制御、水漏れやガス漏れの自動検知を可能となっている。スマートグリッドやスマートシティでは、これら電子式メータをベースとした「スマートメーター」が必須となる。
センサ新製品となる「MRUS74S」「MRSU74X」では、サンプリング時間を1マイクロ秒(μS)まで短くする技術により、磁気センサの駆動電流0.3マイクロアンペア(μA)以下に低減させた。これにより、センサ搭載の電池の小型化とともに、10年間にわたり電池交換を不要にできるという。
さらに磁気抵抗素子(MR素子)の成膜工程の改善により、磁石の回転検出感度を向上し、「MRUS74S」は1.0~2.5ミリテスラ(mT)、「MRUS74X」は1.0mT以下という高感度を実現した。これにより、磁石の小型化によるコスト低減と磁気センサの配置自由度を向上させている。さらに、MR素子と半導体集積回路を積層して一体化することにより、製品の小型化を実現させた(横1.5mm×縦1.8mm×厚さ0.8mm)。
NECは今後3年以内に、電子式の水道メータ・ガスメータ市場において、世界シェア30%を目指すとしている。
《冨岡晶》
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