「ハードとソフト両面をつなげてシナジーを」……超薄6.7mmのハイスペックスマホ「MEDIAS ES N-05D」
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■MEDIAS“第2世代” を迎えたN-05D
「MEDIAS ES N-05D」は、薄さ6.7mmのボディに4.3インチのHD液晶と1.5GHzデュアルコアCPUを搭載、おサイフケータイや防水機能を採用したハイスペックスマートフォンだ。
端末開発を担当する同社の有田行男商品企画部長によれば、「2011年3月にN-04Cを発売した時からすでに、“今後どうMEDIASを進化させていくか”を議論していた」という。
プレゼンテーションでは、このESを「MEDIASの第2世代」と位置づけていたが、シリーズとして初のデュアルコアCPU搭載し、HD液晶や改良が加えられた裏面照射CMOSアウトカメラ採用など、進化は従来機種とは一線を画すハイスペックだ。文字入力やアプリの切り替えなど、多くの場面で体感的にもその恩恵をうけることができるという
スマートフォンのデザインが画一化するなかで、デザイン面でも“MEDIASらしさ”を強く意識したという。「MEDIASのインパクトである、薄い中に全てが入っている!を新商品でも継続したかった」と有田氏。従来の機種でも「店頭で見たときにMEDIASだと一目でわかる」という天地の柔らかな曲面アーチを引き継ぎつつ、サイドアルミフレームや液晶面のコーティングなどで、品質感をさらに引き上げている。
■ハード/ソフト一体となったサービス構築を
スマートフォン時代になり、特にAndroid端末では端末メーカーの独自色を打ち出すことに苦心する状況が生まれているが、NECカシオはハードとソフト両面による新しいサービスの実現を目指す姿勢を強く打ち出した。
「Androidは、基本的にオープンプラットフォームなので、メーカー視点でハードウェアだけを作っていても、新しい価値を広げようといったときユーザーのニーズを全部拾いきれない。ハードとソフト両面から考えていって、それがうまく繋がれば端末販売のシナジーになり、商品を出していく中でMEDIASだけでしか提供できないものが出てくると考えている」と有田氏は説明する。
ソフトの価値を提供するという側面では、同社が自社開発したAndroidアプリ「SutekiSnap」と「field sign」を例に挙げた。
「field sign」は、写真や画像を位置情報と結びつけて地図上に投稿できるアプリ、「SutekiSnap」は、写真で撮影したものや、Webサイトで見つけたファッションコーディネート、お気に入りアイテムなどを投稿できるというもの。SutekiSnapに採用された写真の切り抜き機能は同社研究所の技術が使われているが、両アプリはいずれも無料のオープンアプリとなっている。
SutekiSnapなど、アプリ開発の狙いについて、開発を担当した同社ブランド&プロモーション戦略グループの有満陽子氏は「MEDIASのブランドコンセプトして、端末だけの価値を提供するのではなく、アプリとかサービスを含めた全体のサービスとして価値を提供していきたい。とくに女性の方に向けてはファッション系、メイク系、ウェルネス系などSutekiSnapといったアプリでのサービスを用意した」と話す。
■MEDIASの魅力をアプリでも
「field sign」と「SutekiSnap」は、ともに端末限定アプリでなくAndroid端末であれば利用できるオープンアプリとなっている。「今回は全ての機能が(どの端末であっても)オープンに使えるが、(今後)一部の機能はMEDIAS限定にするなど、差別化を図っていきたいとは考えている。ただ、商品ありきでサービスを提供するのではなく、サービスの側で盛り上がり“やっぱりMEDIASがいいよね”と思って頂けるよう、(サービスと端末の)両方からアプローチをしていきたい」(有満氏)。
field signのアプリ開発担当、商品戦略グループの村山貴彦氏も「NECグループとしては、コミュニケーションを通じてユーザーの潜在的な力を引き出したいという思いを持っている。モバイルでそれを実現しようと考えたとき、端末だけでなくサービスの観点からもアプローチできるという利点がある」と述べて、移動体端末のアプリサービスの可能性について言及する。
N-05Dは、コールセンターのオペレータが端末の状態を確認、端末操作をお手伝いするなどして助けてくれる「スマートフォンあんしん遠隔サポート」に対応する初の端末でもある。高品質のデザインと充実のスペック、自社開発のアプリを通じて端末の価値を引き出す工夫に加えて、いち早くキャリアのサービスに対応して、スマートフォン初心者にも安心して使えるなど、スマートフォン普及期にふさわしい“第2世代MEDIAS”といえる。
《編集部》
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