ソーシャルメディアマーケティングの目標は「全ての消費者がVIPだと思ってもらうこと」……Wildfireビジネス開発部長
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Wildfireは、カリフォルニア州レッドウッドのソーシャルメディアマーケティング企業。Facebook(fbFund)が投資をしている唯一のマーケティング会社であり、2011年6月にトランスコスモスは同社との提携を発表し、ソーシャルメディアマーケティングプラットフォーム「ソーシャルマーケティングスイート」の日本向けの提供を開始している。
14日、渋谷のトランスコスモス本社で開かれた会見には、Wildfireビジネス開発部のVikas Jain氏がプレゼンテーションをおこなった。
■「ファンの獲得」から「囲い込みと収益化」へ
Jain氏は「当社のビジネスにおけるゴールは、顧客企業に対してツールを差し上げること。ソーシャルメディアの管理・運用・分析が、当社のひとつのプラットフォーム(ソーシャルマーケティングスイート)を使うことで可能になる」と説明。
またJain氏は、「2011年のソーシャルメディアの大きな転機」として、「ファンの獲得」から「囲い込みと収益化」に傾注してきたと述べる。「成功している企業は、ソーシャルメディアマーケティング(SMM)をつかってモノを押し売りするやり方は用いない。ファンといかによりよいコミュニケーションをとるか、ターゲット人口をよりよく理解するために利用している」として、利用者の交流を通じてブランド認知が進み、結果として実際のマーケットシェア拡大にまでつながったいくつかの事例を紹介した。
Jain氏は続けて、PCやスマートフォン、さらには印刷媒体やTVなどの映像メディアといったデバイスによるマーケティング施策が統合されつつあると述べる。「米国のある飲料メーカーでは、オンライン・オフラインの広告を一体化しし、複数のチャネルから同じメッセージを発信し、ソーシャルメディアを使い拡大していくという手法で売り上げ向上につなげた」(Jain氏)という。
■ソーシャルメディアの特性が生かし切れていない現状を改善
にもかかわらず各企業は、ソーシャルメディアのマーケティング面での有用性を認識しつつも活用しきれていないことも指摘。消費者の声が直接届く媒体でありながら、「現在のところ、ファンベースの95%が返事のないまま放置されている」とJain氏。Facebookをカスタマーサポートとして活用することで、ロイヤリティの向上に一役買った事例について説明すると共に、一方的な情報の氾濫を戒める。「ブランドが嫌いになる理由は、ホスティングの数が多すぎ、ウォールを専用してしまうことだ。配信する情報の選別・整理・共有も重要である」。
そしてソーシャルメディアマーケティングの最終的な目標は、「すべての消費者がVIPであると感じてもらうこと」であるとJain氏は総括する。「より自分に投資をしてくれていると感じることで、口コミでブランドの魅力がひろがっていく。(運営者は)ターゲットカスタマーが誰なのかを理解し、それにたいして適切なコンテンツを提供する。消費者のライフスタイルに触れ、情熱を共有することで直接つながるようになる」とまとめてプレゼンテーションを締めくくった。
なお、Wildfireのソーシャルマーケティングスイートは、これまでPCのみをサポートしていたが、今回タブレット・スマートフォンにも対応する新たなテンプレートをリリース、これらのテンプレートを活用することで企業のFacebookキャンペーンを支援する。
《北島友和》
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