富士通研、カードを用いたブレストをより容易に電子化する技術を開発……デジタルペン活用で支援 | RBB TODAY

富士通研、カードを用いたブレストをより容易に電子化する技術を開発……デジタルペン活用で支援

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ブレーンストーミング結果の電子化技術
ブレーンストーミング結果の電子化技術 全 2 枚
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 富士通研究所は26日、業界で初めて、付箋紙(カード)を用いたブレーンストーミング結果の電子化をデジタルペンを活用して支援する技術を開発したことを発表した。

 従来、ブレーンストーミングは、さまざまな照明環境のもとで行われるため、撮影したカードは明るかったり影がかかったりしていることがある。また手書きで自由に書かれた文字であるため、文字認識を行っても高い精度を実現することが難しい状況だった。そのためブレストの電子化には、カードの位置や内容を人が手で入力する必要があり、多大な工数がかかっていた。

 今回、デジタルペンの活用と富士通研究所独自の画像処理技術を組み合せることで、カード群を撮影した画像から個々のカードの位置と内容の電子化を支援する技術を開発したとのこと。本技術により、人手による作業工数を80%以上削減することに成功したという。また、ブレーンストーミング結果をPowerPointやExcelの形式として簡単に出力できるため、後日の振り返りや再整理など、さまざまな用途に向けた検索・利活用も可能になった。

 この技術では、デジタルカメラで撮影した画像から高精度にカード領域を自動抽出。画像を多段階に2値化し、その結果を階層的に分析してカードの領域を見つけ出すことにより、さまざまな照明環境のもとでも高精度にカード領域を抽出できる。また抽出したカード領域の画像とデジタルペンの軌跡情報とを照合し、デジタルペンの文字認識結果を対応するカードのテキストとして自動入力する。これにより、高精度なテキストの自動入力を可能とした。

 今後は、富士通のフィールド・イノベーション活動を支援するツールとして展開していくとともに、2013年度の実用化を目指す。

《冨岡晶》

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