HTC J ISW13HT発表! 小寺CPO「スマートフォンを持っていればカメラは要らない」
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■日本市場のために開発
HTCはこれまでNTTドコモ、ソフトバンクモバイル、イー・モバイル、そしてKDDIの各社にスマートフォンを供給してきたが、いずれもグローバル市場に向けて開発された機種に日本語化や周波数対応などのローカライズを施したものを国内モデルとして提供していた。これに対し、今回のHTC Jは最初から日本市場のために開発されたもので、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信といった日本特有の機能にもフル対応する。日本に限らず、特定市場のためだけにゼロからひとつの機種を開発するというのはHTC初の取り組みだという。
CPUにはSnapdragon S4シリーズの「MSM8660A」を搭載。1.5GHz駆動のデュアルコアプロセッサで、Qualcomm製のチップとしては最上位クラスの製品だが、今回の発表会で特に時間を割いて説明されたのはCPUよりもむしろカメラ性能だった。
■メインフィーチャーはカメラと音楽
HTC本社の小寺康司CPO(Chief Product Officer・最高製品責任者)は、「携帯電話の機能の中で、電話の次によく使われているのがカメラ。Facebookには昨年1年間で450億枚の写真が携帯電話からアップロードされた。しかし、そのほとんどはピントがずれていたり、明るさがたりなかったりする」と述べ、携帯電話のカメラ機能は今や単体のデジタルカメラ以上に人々の生活に密着した存在になっているにもかかわらず、クオリティの面ではまだまだ不十分であると指摘した。
HTC Jのカメラ機能は、「スマートフォンを持っていればカメラは要らない」(小寺氏)を目指して開発されており、具体的にはシャッターチャンスを逃さないこと、そしてより多くの光を取り込んで美しい画質を得ることを強く意識した仕様となっている。
カメラアプリの起動を開始してから最初の1枚を撮影するまでの待ち時間は0.7秒、撮影後に次の1枚を撮影するまでの間隔は0.2秒と、軽快な操作で次々に写真を撮影できる。シャッターボタンに触れている間は連写動作となり、最大99枚までの連続撮影が可能だ。また、静止画/動画それぞれに専用のシャッターボタンが用意されているので、モード切替をしなくてもすぐに動画撮影を行うことができ、1080pのHD動画撮影中にも任意のタイミングで500万画素の静止画記録が可能。
HTCの独自開発という画像処理専用チップを搭載しており、これにより前述の高速撮影が可能となっているほか、露出の異なる複数の画像を撮影し1枚に合成するHDR処理などにも対応する。レンズの開放F値はF2.0で、携帯電話のカメラとしては明るいiPhone 4SやXperia acro HDのF2.4と比べてもさらに明るいものになっている。また、被写体までの距離に応じてフラッシュの強さを5段階に自動調整することで、暗い場所での人物撮影などでも過不足ない光量を得られるという。
スマートフォンが音楽プレイヤーとしても使われることが増えていることから、音質向上も大きなテーマとなっており、HTCが2011年10月に子会社化(51%出資)としたBeats Electronicsの「Beats by Dr. Dre」ブランドのヘッドフォンを同梱。ハードウェアとソフトウェアの両面で、携帯電話による音楽再生で失われやすい音の成分を補完し、原音に近い再生が可能という。
《日高彰》
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