【韓国LGレポート2012(Vol.4)】LG製品工場「Pyongtek Digital Park」でスマホ製造を見学
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
長大かつ多岐にわたるスマートフォン生産のうち、この工場では最終組み立てと最終チェック、梱包と発送までを行なっている。ここも撮影禁止のため写真なしのレポートになるが、ご容赦願いたい。
パッと見てまず意外だったのは、この工場は人が多かったことだ。ラインにはおおまかに1メートル置きに人がいる。少量多品種生産だから自動化できないのかと思ったが、ラインを流れているのは1種類の製品のみ。ただし、新製品が出るたびに頻繁にラインを組み直すため自動化が難しいらしい。聞いてみたところ、スマートフォン生産はもともと人員が大量に必要なものだという。ただし、大幅に自動化を推し進めた次世代のラインがもうすぐに取り入れられるらしい。
ラインの動きをよく見ると、組立工程はごく短く、ラインの大半は最終検査だった。スマートフォンは多機能なものなので、それら機能のすべてを検査するため非常に手間がかかるのだ。面白いと思ったのは、特定の検査で不良が出た製品もとりあえず最後まで流されるが、その際にスマートフォン本体に不具合のデータが保存されるのだという。他の工業製品では不可能な品質管理方法だ。ちなみに、すべての検査に合格した製品にその証拠のシールを貼る行程はロボットによって完全に自動化されている。そのロボットが本体内の記録を読み取ってからシールを貼るので、不良品が間違って出荷されることは絶対にないという。
これだけ人が多いラインだと、労働力の質が製品の品質や信頼性に直結する。ごく短い時間に見た範囲のことだが、作業をしている方たちの練度や集中力は極めて高いように感じた。いまや日本製品を凌駕するLGを始めとした韓国製品の秘密の一端を見た思いだった。
《山田 正昭》
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