【Japan IT Week】組込み、後付け自由自在のM2Mモジュール……アプリックス
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
同社が開発したのは、基本的なIOを持ち、シンプルなプロセッサで構成されたM2Mモジュールに3GのUSBドングルを組み合わせて、最小限のコストでさまざまな機器や家電製品をM2Mデバイスにしてしまおうという製品だ。
ブースに展示されたのは、コーヒーメーカー、冷蔵庫、自転車、ラジコン、ヘルスメーター、水洗トイレ、携帯オーディオプレーヤー、デジカメ、タイムレコーダー、レジなど、普段の生活で見かける、雑多な製品が51種ほど、どれもがM2Mデバイスとしてクラウド上のサーバーと通信可能なものばかりだという。このうち27種については、同社が試験的に開発したアプリケ―ションのデモを体験できるようになっていた。こうしたデモや製品を、ブースに訪れて“実際”に見た人たちからは、「あ、これ家にある。」「これもつながっちゃうんだ」というように、本当に身の回りのものが全て繋がるということに、素直に驚く声が多く聞かれた。
モジュール自体が小型でシンプルかつ安価なため、製品開発時に組み込んで設計することも可能だが、本来M2Mに対応していない完成品に最小限の改造で取り付けてもよい。実際のデモでも、出来あいの機器にマイクロスイッチやフォトセンサーなどを後付けしたものもあった。この程度の改造でも、例えば、自動販売機の在庫切れ(補充タイミングの検知)、温度管理など応用範囲は広い。本体が安価なため、このような単機能の用途でも実用的なソリューションとなりうるそうだ。
出展社アプリックスの親会社であるガイアホールディングス 代表取締役 郡山龍氏に話を聞いたところ、この製品は、欧米からも問い合わせを受けているという。とくに玩具メーカーが強い興味を示しているそうだ。なぜなら「彼らは、今年の年末商戦の目玉に、スマートフォンやタブレットにつながるおもちゃや、それらと連動するサービスを考えているから(郡山氏)」だ。今後も様々な広がりを見せそうなアプリックスのM2M通信モジュール、次回はどんな展示やデモが体験できるのか楽しみである。
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