【NHK技研公開 2012】大容量伝送技術で、スーパーハイビジョンの地上放送を目指す!
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総画素数7680×4320で、フルHDの16倍の解像度を実現するとされるスーパーハイビジョン。今年の「技研公開」では、こうした大容量コンテンツサービスを次世代の地上放送で実現するための大容量伝送技術について、展示・説明が行われていた。
その技術の特徴は、これまで研究されてきた偏波MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)技術と超多値OFDM方式を用いた伝送に、帯域幅が6MHzのUHF帯のチャンネルを2つ用いたバルク伝送を組み合わせるというもの。これにより、184Mbpsの伝送容量を実現し、圧縮符号化されたスーパーハイビジョンの伝送が可能になるという。
また、地上デジタル放送で、山岳や建物などによる反射波の影響を軽減するために設けられているガードインターバルという信号機関について、OFDM信号のFFT(Fast Fourier Transform)サイズを地デジの8キロポイントから、4倍の32キロポイントに大きくすることで、信号全体に占めるガードインターバルの時間比率を小さくし、伝送容量を拡大している。さらに、水平・垂直偏波を用いる偏波MIMO伝送において、偏波間の受信状態の違いで生じるシステム全体の伝送特製の劣化を改善するため、偏波間のインターリーブを導入したとのこと。
NHK放送技術研究所では今後、地上波を用いるスーパーハイビジョン放送の実現を目指して、偏波MIMOと超多値OFDM技術を基本とする伝送技術の研究開発を進めていくとしている。
《白石 雄太》
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