DNP、スマホ向けに12層の部品内蔵プリント基板を世界初開発……京セラ「DIGNO」にも採用
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従来DNPでは、6~8層からなる部品内蔵プリント基板を携帯端末などの各種モジュール向けに提供していたが、今回、12~14層と多層化し、より多くの部品を内蔵することでさらに薄型化・小型化したマザーボードを開発した。スマートフォンのマザーボードには一般的に500~600個の電子部品が搭載されるが、その半数の受動部品が内蔵できるため、マザーボードの表面積を従来よりも10~30%小さくすることが可能となる見込み。また、部品を内蔵することで、マザーボード表面の能動部品(ICチップなど)との接続距離も短くなるため、電気特性が安定して信頼性も向上した。本製品は、厚みが0.33mmまでの受動部品を内蔵でき、12層のマザーボードでも厚さ0.9mmの薄型化が可能。
DNPでは、2006年に受動部品を内蔵したプリント基板の量産を開始し、2008年には、受動部品に加えて能動部品も内蔵可能なプリント基板の量産を開始している。2011年には世界最薄の0.28mm厚(7層)を実現した。DNPの部品内蔵プリント基板は、独自のプリント基板製造技術である「「B2it」(ビー・スクエア・イット)によって、層間の接続位置を自由に配置できるとのこと。
本格販売に先立って、京セラのスマートフォン「DIGNO ISW11K」(2011年11月発売)のマザーボードとして本製品が採用。DIGNOは、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信などの機能を搭載した“オールインワン”タイプでありながら、約8.7mmの薄さを実現している。
《冨岡晶》
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