「足尾銅山写真データベース」サイトが公開……4年がかりで説明文を付与
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足尾銅山は、栃木県日光市にあった銅山で、明治時代の国策「富国強兵」の象徴的な産業拠点として活動していた。しかし大量の鉱毒が混じった土砂・廃水が、渡良瀬川を通しておよそ100km下流に至る北関東一帯を汚染、いわゆる“足尾鉱毒事件”が起きたことで有名となる。田中正造を指導者とする反鉱毒運動、明治30年の鉱毒予防工事など、日本の公害問題の原点ともされているが、昨年の東日本大震災でも、流出した土砂から環境基準の2倍の鉛が検出されるなど、現在でも影響が残っている。
「足尾銅山写真データベース」は、写真家・小野崎一徳氏が、足尾に来た明治16年(1883年)から46年間、昭和6年(1929年)に亡くなるまで記録した写真をまとめたものとなっている。100馬力の水車4基の水力発電所、銅の純度を飛躍的に挙げた転炉、電気鉄道、作業員の顔つきや服装、労働の様子など、1000枚を越える写真を孫に当たる小野崎敏氏が収集していたが写真に説明がなかったため、研究会では、同氏から聞き取りを行い、文献も参照して1枚ごとに説明を付加。今回、Webにて公開したとのこと。
現在はテスト版(www.ashio-dozan.info)が公開中。今後は「足尾、水俣、福島」の今日性と国際性を考慮して英語版を作成し、世界に発信する計画としている。
《冨岡晶》
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