府省サイトのWebユーザビリティ、もっとも使いやすいのは「厚生労働省」
ブロードバンド
ウェブ
注目記事

トライベック・ストラテジーでは、民間企業のユーザビリティと同様の基準で府省サイトを昨年に引き続き調査。前年度より「復興庁」を加えた全30府省サイトのユーザビリティ(使い勝手や安全性など)について、「アクセス性」「サイト全体の明快性」「ナビゲーションの使いやすさ」「コンテンツの適切性」「ヘルプ・安全性」の5評価軸、全96項目で診断して評価を実施した。
調査対象となった府省30サイトの評価スコアの平均は68.03点。2010年の65.06点、2011年の66.88点と比較して、全体においてその平均点に大きな推移はない。なお、同様のユーザビリティランキング<民間企業編>の80.19点と比較すると、12点近く下回っている。
ランキング1位となったのは「厚生労働省」。これまでの府省サイトランキングで最高スコアとなる89.79点を獲得した。厚生労働省は、国民に対する情報発信手段としてオウンドメディアの最適化に取り組むことで、段階的にリニューアルを実施した。今回は、下階層の情報構造の見直しの他、スマートフォン専用サイトの構築など、国民目線でのユーザビリティの見直し、情報発信の最適化を実践してきた結果が反映されたと、トライベック・ストラテジーは見ている。
また今回は、新たにソーシャルメディアの取り組みも診断項目に盛り込まれている。ソーシャルメディア対応でもっとも多く見られたのが、TwitterとYouTubeだった。Twitterは、金融庁、消費者庁、消防庁、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、特許庁、防衛省が活用。YouTubeは、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、観光庁、環境省、防衛省が活用していた。なおFacebookは、外務省、財務省、文部科学省が活用しており、Google+はいち早く財務省での取り組みが見られた。
トライベック・ストラテジーの分析によると、毎年評価スコア平均を上げている民間企業の状況を鑑みて、府省全体において国民目線での情報発信のあり方について見直しを図るべき時機としている。また、民間企業の上位スコアと遜色ない府省サイトの厚生労働省、宮内庁、経済産業省、文部科学省、観光庁については、情報発信の取り組み姿勢について評価できるとしている。
■Webユーザビリティランキング2012<府省サイト編>上位10位
順位(前回順位/前々回順位) 府省/サイト名
1( 2/24)厚生労働省
2( 1/ 1)宮内庁
3( 8/ 9)経済産業省
4( 4/ 2)文部科学省
5( 3/ 3)観光庁
6( 6/ 5)防衛省
7( 5/ 4)国税庁
8( 9/ 11)気象庁
9(14/ 8)中小企業庁
10(11/ 10)農林水産省
《池本淳》
特集
この記事の写真
/