ヤフーの新CEOにGoogleの女性エンジニアで副社長のマリッサ・メイヤー氏
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ヤフーは今年5月にCEOのスコット・トンプソン氏が学歴詐称のスキャンダルで退任に追い込まれ、その後はグローバルメディア担当上級副社長のロス・レビンソン氏が暫定CEOを務める緊急事態となっていた。新CEOにはレビンソン氏の就任が有力と見られていたが、サプライズ人事となった。
マリッサ・メイヤー氏は1999年に、当時創業したばかりだったGoogleに入社。その後12年間にわたり、Google躍進の原動力として活躍した。同社にとって初めての女性エンジニアであり、画像、書籍、商品検索やiGoogle、Google News、Gmail、などのサービス開発を手がけてきた。
IT業界の象徴として名を馳せたヤフーは2008年ごろからGoogleなどのライバルに押されて経営が悪化し、それ以降、迷走状態が続いている。当時、共同ファウンダーの1人であるジェリー・ヤン氏がCEOを務めていたが業績回復の成果を挙げられず退任。敏腕女性経営者と評価されたキャロル・ロバーツ氏が就任したがやはり成果を挙げられず、2011年9月に電撃的に解任された。その後、CEOが空席となる緊急事態が数ヵ月続いた後にスコット・トンプソン氏がCEOに就任し、一連の騒動は収束したかに見えた。しかし、トンプソン氏は学歴詐称という全く想定外の理由から今年5月に退任していた。
こうした人事の混乱の中、ヤフーの経営再建は遅々として進んでおらず、マリッサ・メイヤー氏には大きな期待と責任がかかる。
《山田 正昭》
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