スパコン「京」、戦略プログラム利用枠の優先課題が決定
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文部科学省においては、「京」を活用することにより、社会的・学術的に大きなブレークスルーが期待できる5つの戦略分野を定め、戦略機関を中核に関係機関が連携して研究等を行う「HPCI戦略プログラム」を実施しており、「京」を活用し、早期に画期的な成果の創出を目指している。特に、“戦略プログラム利用枠”のうちの約40%(「京」全体の約20%)を「重点配分枠」とし、戦略プログラムで実施中の課題のなかから、「京」の能力を最大限利用しなければできない大規模計算であって、早期に成果があげられそうな「優先課題」を10課題程度選定するとしている。
今回、これらについて、優先課題7件・研究開発課題24件が、登録施設利用実施機関(登録機関)である高度情報科学技術研究機構において初めて選定された。「京」は9月末より共用開始が予定されている。
重点配分枠の優先課題とされた7件は、「心疾患のマルチスケール・マルチフィジックスシミュレーション」「創薬応用シミュレーション」「全原子シミュレーションによるウィルスの分子科学の展開(対象:小児マヒウイルスの感染機構)」「密度汎関数法によるナノ構造の電子機能予測に関する研究(対象:シリコンナノワイヤー/シリコン上ゲルマニウムハットクラスター)」「全球雲解像モデルによる延長予測可能性の研究」「乱流の直接計算に基づく次世代流体設計システムの研究開発(対象:自動車、船舶、ポンプ水車)」「ニュートリノ加熱による超新星爆発シミュレーション」となっている。
《冨岡晶》
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