BMWのiDrive、iPhone 5のLightningケーブルでの接続を確認 | RBB TODAY

BMWのiDrive、iPhone 5のLightningケーブルでの接続を確認

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iPhone 5とBMWのiDriveとの接続は、クルマ側にあるUSBポートに、iPhone 5付属のLightningケーブルをつなぐことで行う。これだけで特に設定などせずにオーディオ機能が連携する。
iPhone 5とBMWのiDriveとの接続は、クルマ側にあるUSBポートに、iPhone 5付属のLightningケーブルをつなぐことで行う。これだけで特に設定などせずにオーディオ機能が連携する。 全 2 枚
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いよいよ明日に迫ったApple『iPhone 5』の発売。今回はデザインだけでなく、多くの機能・仕様が変更されるフルモデルチェンジなだけに注目している人も多いだろう。

そのような中で、"クルマ視点"で気になるのが、自動車メーカー純正や市販のカーナビ / カーオーディオとの接続だ。というのも、今回Appleは約10年使われてきた「Dockコネクター」を廃止し、iPhone 5ではより小型の「Lightningコネクター」を採用したからだ。

そこで今回は、2010年からiPhone/iPad連携を積極的に行っているBMWの車載マルチメディアシステム「iDrive」と、iPhone 5との接続を実験。Lightningコネクターの互換性について調べてみた。


◆30ピン Dockコネクターの功績

本題に入る前に、これまでAppleが採用してきた「Dockコネクター」についておさらいしておこう。

Dockコネクターは2003年にiPodで採用されて以来、iPhoneやiPadと新製品が出ても採用され続けてきた周辺機器接続用のAppleの独自規格。30ピンの端子を持ち、充電とデータ通信、さらに音楽などのアナログ出力機能などを持った多機能なものだった。

Dockはクルマ連携でも広く使われており、iPodがデジタルオーディオプレーヤーのデファクトスタンダード(事実上の標準)となってからは、多くのカーオーディオ/カーナビで"iPod連携"のために使われてきた。その流れは自動車メーカーにも広がり、欧米の自動車メーカーから日本車メーカーまで対応が進んできた。AppleのiPod/iPhone/iPadと連携する周辺機器が多いのは、Dockコネクターが約10年にわたり継続的に採用され続け、周辺機器メーカーの信任を得ていたからだ。

しかし、そのDockも時代の変化にあわなくなってきた。そこでAppleがiPhone 5から新たに採用するのが、8ピンに小型化されたLightningコネクターというわけだ。


◆BMWのiDriveから、問題なくiPhone 5を認識

しかし、DockコネクタからLightningコネクタへの転換は、スムーズに進むのだろうか。

ここでポイントになるのが、Lightningコネクタでは小型化と合わせて、すべての信号がデジタル化されたということだ。これまでオーディオ出力などで存在していたアナログ部分はなくなる一方で、デジタル部分の互換性がどれだけ取れているかが重要になる。

その1つの実験として、今回はBMWの車載マルチメディアシステム「iDrive」と、iPhone 5をLightningケーブルで接続してみた。

BMWは2010年からAppleのiPhone/iPadなどiOSデバイスを正式サポートしており、純正の車載マルチメディアシステムのiDriveからiPhoneに直接接続・コントロールできるようになっている。クルマ側にはUSBポートが設けられており、従来であれば、ここにDockケーブルを接続することでiPhoneと連携。iPhone内の音楽の再生はもちろん、カバーフローの表示や、iDriveコントローラーやステアリングスイッチからiPhone内のオーディオ機能を操作できるという仕様だった。

今回、筆者は2012年型のBMW純正車載マルチメディアシステムを搭載したBMW『1シリーズ』『3シリーズ』のUSBポートにLightningケーブルをつなぎ、iPhone 5を接続。iDriveとiPhone 5との連携を試してみたところ、これまでのiPhoneと同様に問題なくオーディオ機能が利用できた。カバーフローの表示や、クルマ側のコントローラー/ステアリングスイッチでの操作も問題ない。BMWの車載マルチメディアシステムは、iPhoneなどとの接続をデジタル方式で行っているため、ケーブル部分がDockコネクタからLightningコネクタのものに変わっても影響を受けなかったようだ。デジタル部分については、DockコネクタとLightningコネクタの互換性はきちんと取れていると言えるだろう。

このようにBMWのiDriveは互換性の問題なく接続できたが、一部のカーナビ/カーオーディオの一部では、Dockコネクターのデジタル信号ではなく、アナログ出力を利用しているものもある。これらはLightningコネクタをそのまま利用することはできない。しかしAppleによると、10月に発売される予定の「Lightning - 30ピンアダプタ」にはデジタル/アナログ変換のチップが搭載されているという。原理的には、これを用いればアナログ出力を用いるカーナビ/カーオーディオでも今までどおりiPhoneのオーディオ機能連携ができるはずだ。

《神尾寿@レスポンス》

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