富士通、視線に応じて画面操作を行える技術を開発……PCに内蔵可能
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従来、視線を検出するには高価でサイズが大きい専用のカメラとLEDが必要だったが、安価な小型カメラと近赤外LEDを用いて、不鮮明な画像からでも瞳孔などを正確に検出できる画像処理技術を開発した。視線検出部全体を厚さ7mmで実現可能。また視線検出処理はソフトウェアで行うことで、ハードウェアのコストを最小限に抑えた。これにより、PC内蔵の機器で、視線に応じた画面のスクロールやズームなどが可能となる見込み。
この技術では、カメラで瞳孔を検出するとともに、目に見えない近赤外光を照射し、それにより生じる眼球の表面(角膜)での反射を検出。反射の位置は視線方向には影響を受けないので、瞳孔と角膜反射の二つの位置関係から視線方向を算出する。小型カメラで撮影した画像を元にソフトウェアで画像処理を行い、瞳孔・反射の候補を抽出、抽出した候補の中から、カメラ、LED、顔位置との関係や直前の瞳孔サイズなどの整合性のルールを適用し、最も整合性が高い候補を絞り込む。これらの処理により、悪条件の画像からでも正確に瞳孔と角膜反射の検出を可能にした。
富士通研究所は、本技術の検証を進め、2012年度中の実用化を目指す。なお本技術の詳細は、幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2012」に出展される。
《冨岡晶》
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