「マルチバンドは大変ですよ」……KDDI田中社長、一問一答(後編)
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囲み取材における記者団との主な一問一答は以下の通り(前編の続き)。
――LTEの垂直立ち上げの時、UQをやった経験が生かされている?
CDMAは、基地局をいい加減に建てても(通信)方式がカバーしてくれる。LTEは、エリア構築においては2Gのテクノロジーに似ているので、非常に干渉を気にしなければならないネットワーク。ドコモさんが苦労しているのもそういうことだと思っている。我々はUQでそういうノウハウを蓄積しているので、一つ前にいっていると思う。
――マルチバンドで運用するノウハウもあるかと思うが、その辺のアドバンテージはある?
マルチバンドは大変(笑)。イーアクセスさんの1.7GHzとソフトバンクさんの2.1GHzをシームレスに繋ぐのは、そんなに簡単にはいかない。わりと素人さん的にみると簡単なように思われるかもしれないが、一応、私は田中プロと言われているので(笑)。
――UQは現状のまま?
UQは、新たな周波数が欲しくてたまらないのが現状。なかなか割当が進んでこないので、“ちょっとなんとかしてよ”と言っていた。
――UQの子会社化や買収する予定は?
現状では何とも言えない、今30%ぐらいエリアを持っているが、他の株主さんもいらっしゃるので。
――ソフトバンクの海外進出は、顧客を奪いにいけるチャンスなのでは?
そういった戦いではなく、決めるのは我々ではなくお客様。お客様にとって“いいよね”ということを、気合いをいれてやらなければならない。確かにスマホの差別化はより厳しくなっているので、ネットワークに関して投資していくとか、地味な活動が重要視されるのではないか。
――ガラケーのニーズもあるかと思うが?
色々準備している。そういったお客様に対しても、スマホの世界で楽しんで頂けて、ガラケーの良さを残したものを準備している。
――今回の新商品は、iPhoneが使う2.1GHz帯に対応していないが?
ネットワークの構築はだいぶ前から準備している。iPhoneとAndroidでは、流れがまだシームレスになっていない。次の段階ではシームレスになっていくので、今後の発展を期待して欲しい。
――iPhoneの実人口カバー率は公表しない?
どこがカバーしたというのはホームページにガンガン公表していきたい。ちょっと先が見えたらお知らせしていく。
《編集部》
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