【トレンド】展望車両「スカイツリートレイン」登場
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この4両編成の634(ムサシ)型は、現在も浅草と伊勢崎・日光を結ぶ「区間快速」などに使用される6050系車両を改造したもの。1980年代に登場したこの6050系を、ボディの骨格や床下機器などはそのままに、座席やトイレ、付帯設備などの客室空間を一新したモデルだ。
編成は6050系と同じく、2両編成を基本としている。試乗会の時点では、浅草方が運転台つき動力車、北千住方が運転台つき付随車で、2両編成を2本連結した4両編成で運転された。
浅草方の動力車に、窓側を向いた座席の「ペアスイート」、ひとり席となる「シングル」が、北千住方に通常タイプの2人席「ツイン」と「シングル」が配置される。「車窓はもちろん、床下からのコンプレッサ音やモーター音なども楽しみたい」という人であれば、動力車側のペアスイートやシングルを、「静かな席がいい」という人は、付随車側のツインやシングルを選ぶかもしれない。
また、通常の網棚を撤去し、その上の天井部分にガラス(展望窓)を設けたことから、「荷物置場」が運転台背後に設けられた。運転台と荷物置場の間には、2人分の座席(前面展望スペース)も設けられている。
傾斜角が比較的小さい座席には、収納式テーブルが備わる。パソコンや駅弁が置ける程度の大きさで、新幹線のそれよりもやや小さい。電源コンセントや無線LANなどはない。
6050系の客室窓の上に新たに設けられた展望窓からは、東京スカイツリーや星空などを眺めることができる。さらに、側窓(下降式)も6050系当時のままとなっていて、窓を開けることで外の空気を取り入れられる。
ロングシートを配したサロンや、カラオケ設備、さまざまなコンテンツが映し出されるモニター、車いす対応トイレなども、新たに設けられた客室サービス。そのなかでも便利な空間として印象的だったのは、ドア付近に設置された「洗面台」だ。弁当などの食事を楽しむさいなどに、温水が出る洗面台スペースは重宝する。
サービスカウンターでは、「東京スカイツリー弁当」(1000円)をはじめとした飲食物の販売も行なわれるという。
この新たな634型車両、10月27日から団体専用列車として運用に就き、11月29日から土休日を中心に臨時特急列車としても運転される。片道をこの展望電車で、もういっぽうをベース車両の6050系でという“乗り比べの旅”も楽しいかもしれない。
《大野雅人》
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