大学「秋季入学」による半年間のギャップタームに反対する保護者7割
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大学の秋季入学。これは学生の入学時期を4月から9月に移行する制度で、東京大学が今後5年をめどに全面移行を目指し検討を重ねている。調査は、同サイトメンバー保護者2,623人を対象に3月14日~15日に実施した。
大学が秋季入学になると、高校を卒業してからの約半年間空いてしまう。この期間についてどう感じるかという保護者への質問では「良くないことである」と感じる保護者が70.3%、「良いことである」と感じる保護者が29.7%とこの半年間のギャップタームを良くないと感じる保護者が7割を占めていることがわかった。
大学の秋季入学についてどう感じているのかという保護者への質問では、「良いことである」が27.9%、「良くないことである」が36.9%、「良いとも悪いともわからない」が35.2%と約3割の割合で3つに意見が分散した。
もしも子どもの志望大学が秋季入学だった場合、どう感じるかという質問では、「春季入学をすすめたい」という保護者が32.2%だったのに対し、「秋季入学をすすめたい」という保護者は6.2%に過ぎない。ただ、最も多くの割合を占めたのは、「春季・秋季どちらでもかまわない」という保護者で61.6%とダントツだった。
秋季入学になると生まれる約半年間のギャップタームに、保護者は子どもにどのようなことをさせたいかとの質問には「ボランティア活動」が48.7%とトップで、0.4ポイント差で「語学の勉強」が続く。「アルバイト」「インターンシップ(就業体験)」「資格の勉強」も、45%以上と人気だ。
秋季入学移行に賛成する保護者、反対する保護者の間で大きく異なっていたのが、この「ギャップターム」の捉え方だ。子どもがが「ボランティア活動」や「語学の勉強」などに取り組む時間として歓迎する保護者は、秋季入学にも賛成。春季入学生とのズレをつくるもの、保護者に経済的負担を強いるものと感じる保護者は、秋季入学にも反対することが多いようだ。
さらに、秋季入学について、「良いとも悪いともわからない」という保護者が約35%を占めることからもわかるように、制度の説明がまだ社会全体に行き届いているとは言えないのではないだろうか。
《田邊 良恵》
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