【2013-14秋冬メンズコレクション】層の厚さを示した2013 A/Wロンドンコレクションズ:メン
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近年、ミラノやパリでレディースのトレンドを反映したメンズファッションが目立つ中、ロンドンでは、高級スーツの代名詞「サヴィル・ロウ」から、長年にわたってモード界を牽引する「ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)」、ファストファッションの「トップマン(TOPMAN)」、セントマーチンズを卒業したばかりの新進気鋭のデザイナー「クレイグ・グリーン(Craig Green)」まで、あらゆるジャンルを網羅し、メンズファッションの歴史と未来を担う英国ならではの層の厚さを印象づけるコレクションとなった。
サヴィル・ロウで服作りを学んだブランドルーツを持つアレキサンダー・マックイーン(Alexander Mcqueen)は、今回ロンドンで初めてメンズウエア・コレクションを発表。セントマーチンズ出身のクリストファー・ケイン(Christopher Kane)は、ドラキュラやフランケンシュタインといったモンスターをモチーフに、グローバルマーケットにアピールするリアルクローズを提案した。
全体的には、伝統的な英国メンズファッションへのオマージュを色濃く感じたが、そんな中で異彩を放っていたのは、アイルランド出身のJ.W.アンダーソン(J.W.Anderson)。同じ若手デザイナーのC.グリーンが自身のデザインの特徴を「男らしさ」と語っているのに対し、アンダーソンは、ラッフル付きのショーツやスカート、フリルをあしらったニーハイブーツなど、自身のレディースコレクションにも登場した女性的アイテムやディテールを引用し、メンズウエアに仕立て上げた。コレクションのタイトルはMathematics of Love(愛という数学)。彼にとってレディースウエアとメンズの境界線はあいまいで、「相互に交換可能」というのがそのデザイン哲学だ。
《岡本恵美》
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