第148回芥川賞に黒田夏子『abさんご』……75歳9ヵ月の超実験小説
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著者の黒田夏子は、1937年(昭和12年)東京生まれ。1959年に早稲田大学教育学部を卒業。教員・事務員・校正者などとして働きながら、「文学」と向き合ってきたという。1963年には『毬』で、丹羽文雄が選考委員を務める「読売短編小説賞」に入選している。
昨2012年9月に『abさんご』で第24回早稲田文学新人賞を受賞、75歳でデビューを果たした。そして同作で、芥川賞に初ノミネート、初受賞となった。受賞者としてのみならず候補者としても記録に残っている上で最高齢だという。
受賞作は、全文横書き、かつ「固有名詞」や「かぎかっこ」、「カタカナ」を一切使わないという実験小説ながら、文章には、「昭和」の知的な家庭に生まれたひとりの幼子が成長し、両親を見送るまでの物語が隠されている。
同作を収録した小説集『abさんご』は、20日に文藝春秋社より刊行される。表題作のほか、デビュー作『毬』など3篇を併録する。この部分は縦書きなので、前からも後ろからも読める装丁となる。
『abさんご』
著者:黒田夏子
文藝春秋刊
定価:1260円 1月20日発売
収録作品:『abさんご』『毬』『タミエの花』『虹』
《高木啓》
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