NEC、小田急に列車無線のデジタル化システム納入……周波数再編、2016年から全面稼働
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本システムは、相互乗り入れする関東の鉄道事業者向けに作成された、デジタル列車無線の共通仕様に基づく初のシステムとなっている。従来、鉄道事業者間で車両の乗り入れを実現するには、鉄道事業者ごと・乗り入れの線区ごとに、複数台の列車無線機器を、それぞれ運転台スペースに搭載していた。本システムでは、ソフトウェア無線技術の採用により、1台の装置で、柔軟な機能・仕様の追加・変更・修正が可能となる。
ソフトウェア無線の採用により、既設のアナログ無線機との互換性を確保したまま、デジタルシステムへの機能の切換が簡単に可能で、設備更新がすべて完了するまで、既設設備と同一の機能/操作を実現した。なお採用されているソフトウェア無線機は、グローバル標準アーキテクチャーである「SCA(Software Communication Architecture)」規格を採用している。
また、システム導入後は、現在のアナログ方式からデジタル方式に変更されるため、音声通話に加え、データ通信も簡単になり、乗務員や乗客に対して、より正確な情報伝達の迅速化が可能となる。
本システムは、総務省の「周波数再編アクションプラン」に基づき、安全化・高度化が望まれている列車無線のデジタル化を実現するものだ。NECでは、今後「SDRデジタル列車無線システム」を、他の鉄道事業者へも提供するとのこと。
《冨岡晶》
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