アカデミー賞を振り返る……スピーチの制限時間を超えた名優&迷優
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スピーチではありませんが、昨年はレッドカーペット上で、コメディアンのサーシャ・バロン・コーエンが独裁者の姿で登場し、金正日の顔写真が貼られた壺に入った遺灰に見立てた何かをインタビュアーにかけるという悪だくみも勃発。これはもちろん、サーシャの計画通りなのでしょうが、その後、警備員に連れ去られる姿が爆笑ものです。こんなこともありますから、レッドカーペット中継も見逃せません。
さて、スピーチの話に戻りましょう。多くの方がお気づきのように、スピーチには時間制限があります。そろそろ終わりという時に、音楽が流れるのです。受賞者たちの持ち時間は45秒以内。これは、第15回に主演女優賞を受賞したグリア・ガースンが5分半にもわたって、自分の歴史を話したためだとか。TV放映などの関係もありますから、スピーチの途中でも持ち時間終了を知らせる音楽が流れるのですが、これを止めさせてまで言いたいことを言い続けた方々も。第73回のジュリア・ロバーツは、オーケストラが終了の音楽を奏で始めるや、指揮者に「ちょっと座ってて」と話しかけて演奏をやめさせたのは記憶に新しいところ。見事な4分越えでした。それを上回ったのが、第74回に黒人女性として、史上初の主演女優賞を獲得したハル・ベリー。およそ5分にわたり、号泣しながら黒人女優たちへの賞賛と敬意を言葉にしました。このスピーチでもらい泣きした方も多いことでしょう。会場もスタンディング・オベーションでこの感動を分かち合っていましたっけ。
スピーチ中にはこんなこともありました、ハル受賞の翌年に主演男優賞を受賞したエイドリアン・ブロディが、喜びのあまりプレゼンターであるハルにぶちゅっと熱烈なキスをしたのです。突然の出来事にとまどいながらも、空気を読んだ彼女はとりあえず受け入れたものの苦笑い。彼女にとっては災難でした。
さてキスといえば、第73回には、アンジェリーナ・ジョリーと実兄ジェームズ・ヘイブンがディープキスをしていたことも話題になりました。若かりし頃のアンジーは、かなりのお転婆娘。今は、落ち着いているようなので、もはや懐かしいエピソードですね。
こんな風に、銀幕ではなかなか見えてこない本音&素顔のセレブリティが観られるのが、生放送の面白さ。「イメージ通りだな」とか「こんな人だったのね」とか、彼らの新たな一面を知るのは、人間観察的な楽しみともいえるでしょう。きっと、ハプニングが楽しみで「アカデミー賞授賞式は絶対にLIVEで観る!」と決めている方もいるのではないでしょうか。
真実は小説より奇なりと言うと大げさですが、真実だけが持つ驚きと笑いと感動は、ぜひLIVE放送で体感していただきたいもの。今年も何かが起こりそうな予感いっぱい。第85回アカデミー賞授賞式は日本時間の2月25日午前9時スタートです!
特集「2013 ACADEMY AWARDS」
http://www.cinemacafe.net/feature/oscar2013/
生中継!第85回アカデミー賞授賞式
2月25日(月)午前9:00より生中継 [WOWOWプライム]
リピード放送 2月25日(月)21:00
とんだハプニングに感涙スピーチ… アカデミー賞は生中継が一番面白いワケ【後編】
《text:June Makiguchi》
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