富士通研、より高速な通信プロトコルを自動選択する技術を開発
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ファイル転送や仮想デスクトップのようなアプリケーションでは、「TCP」が標準的なプロトコルとして用いられているが、品質の悪い通信環境では、TCPはデータ損失(パケットロス)が発生する。これを解消するために、パケットロス時の再送方法を工夫し、通信性能を向上させる「高速再送方式」、パケットロスが起きても誤り訂正により再送せずにデータを復元する「誤り訂正方式」などがあるが、それぞれに一長一短がある。そのため、ある1つの通信プロトコルだけで最良な通信性能を提供することは不可能だった。さらに、LAN、無線回線やインターネット、専用線などが混在する昨今の複雑なネットワーク環境においては、その通信環境をリアルタイムで把握し使い分けることは困難だった。
今回富士通研では、あらかじめ各通信プロトコルの特性をモデル化した。実際の利用時には、利用条件から各通信プロトコルの通信性能を高速に推定し、複数の通信プロトコルのなかからもっとも通信性能が高いプロトコルを自動的に選択する技術を開発した。
今後富士通研では本技術を、通信を高速化する通信ミドルウェアとして2013年度中に実用化することを目指す。
《冨岡晶》
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