【インタビュー】課題解決・コンテンツ開発・O2Oで会員数を伸ばす……ベネッセ ウィメンズパーク
エンタープライズ
企業
注目記事

同サイトとソフトプレッツェルブランド「Auntie Anne's」は共同で、“主婦が本当に食べたい”プレッツェル「バニラミルク プレッツェル」を開発、3月1日に発売した。この「バニラミルク プレッツェル」は、同サイトの「みんなの口コミランキング」をもとに、1万件以上の会員の投票と、試食会によって商品化された、ネットとリアルによる新しいシナジーといえる。
「実際に会員の投稿や投票を見ていると、『子どもが好きな味かどうか』ということに主婦たちが注目していることがわかりまして、Auntie Anne's側が、『じゃあ、お子さんに食べやすいようにミルクを追加してみましょうか』という予期せぬ改良案も反映された」と話すのは、ウィメンズパークを運営するベネッセコーポレーションのメディア事業部・小山清佳さん。
こうしたリアルとネットとのコラボレーションが実現したポイントとして、同サイトの、「会員が気兼ねなく自由に発言できる場」という位置づけがある。小山さんや、同サイトの特徴のひとつとして、“安全の担保”をあげる。
「匿名・女性限定のウィメンズパークでは、入会の際にハガキによる身元確認を行っています。『実在する女性であること』が入会資格で、登録する住所宛に入会ハガキを送ることで、本人確認をするのです。また、会員どうしのコミュニケーションや投稿もチェック、荒れないように気をつけています。名前や顔がわからなくても、情報交換する相手がお互いに実在する女性であることが認知されているので、安心して会員同士でコミュニケーションがとれる。こういうことも支持されている要因のひとつです」(小山さん)。心配な投稿をした人には編集部が直接手紙を送ってフォローするなど、身元が分かっているからこその取り組みも実施している。
妊娠がわかり産婦人科を探すタイミングで入会する人が多いというウィメンズパーク。少子化の流れのなか、年々会員数を伸ばしている要因のひとつに、「タイムリーに集まれるコーナー(「会議室」)を増やしていった結果があるのではないかと小山さん。2世代会員も今後は増えていくと想定される。社内の運営メンバーは、システム関連も含めて20人ほど。小山さんのような“編集部員”は会員と同世代の女性や男性が担当し、「同じ目線で会員たちと関わっていきたい」と小山さんは話す。
「これからも、“課題解決の場”としての位置づけを基本にしながら内容を強化したいと思っています。例えば、2012年11月には授乳室を検索できるアプリなどを開発しました。そういった取り組みのほか、楽しいコンテンツをもっと増やしたりと、展開していきたいですね」(小山さん)
女性ならではの悩みや気がかりに対し、先輩ママや同じ状況にいる女性たちの経験に基づいた良質の情報やアドバイスを提供する「ウィメンズパーク」。今後も、課題解決の場、コンテンツ開発、O2Oなどリアルとのコラボレーションに力を入れていくという。
《大野雅人》
特集
この記事の写真
/