【カンヌ映画祭 第66回】スピルバーグも称賛! 凱旋帰国の是枝監督だが……「オファーは殺到していないです(笑)」
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「帰国早々空港の通路にカメラマンの方がいらっしゃったので、(受賞とは)こういうことだなと実感しております(笑)」と、笑顔でコメントした是枝監督。帰国早々、タレントのYOUなど、2004年公開のカンヌ受賞作「誰も知らない」の出演者などから数多くの祝福メールが寄せられたことを明かすとともに、「カンヌは何の賞をくれるか最後まで教えてくれないんですよ。前回(『誰も知らない』で最優秀主演男優賞を受賞した第57回)はそんなことを考える余裕も無かったのですが、今回は少し賢くなって、カメラがこっちを向いていたので、俺かなと思ったんです」と、授賞式の様子を振り返った。
現地では、上映後に観客から大きな拍手やスタンディングオベーションを受けたが、スティーブン・スピルバーグやニコール・キッドマンからも賞賛を受けたという。パーティでその2人と会話したという是枝監督は、「スティーブン・スピルバーグさんは、『そして父になる』は映画祭の期間中なにかしらの賞から外そうと思ったことは無かったといってくれましたし、ニコール・キッドマンさんは上映を観て泣いていらっしゃったようで、心に届く話、女優二人が特に素晴らしかったと話してくれました」と、その時の会話の内容を明かした。
また、今作で主演した福山雅治について、「普段ならあまり接点の無い福山雅治さんとご一緒させていただき、彼が今まで見せたことの無い表情、彼の魅力をどうやって引き出そうということが刺激になりました」と語った是枝監督。まだ直接連絡を取れていないそうだが、「彼のドラマが落ち着いたら皆で祝いたいと思います」と、タイミングを見て受賞祝いをしたいとのことだ。
今回の受賞により、国内外から注目を集める本作だが、是枝監督は「オファーは殺到していないので、何かありましたらぜひ(笑)」と、茶目っ気たっぷり。「今年はとにかく『そして父になる』に集中して、来年から具体的に考えていきたいと思います」と今後の展望について語った。
「そして父になる」は、6年育てた息子が他人の子だったと判明、葛藤する家族の姿を描く。10月5日より全国ロードショー。
《花》
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