「電波ジャック」に隠された謎……ジョン・キューザック主演『殺しのナンバー』
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「ワイオミング事件」とは、1987年にカラーのニュース番組を放送中、突如砂嵐が発生し、全編モノクロの怪放送が6分程度に渡って流されたという事件。閲覧注意レベルの気味の悪い映像が流れたという。この電波ジャックの意図は釈然とされていないが、スパイの世界では、短波放送を使って暗号化した重要指令を“現場”にいるエージェントたちに送信する「乱数放送」が実際に使用されていると言われている。
『殺しのナンバー』では、この「乱数放送」がテーマ。任務で重大なミスを犯して心にも傷を負ったジョン・キューザック演じるCIA捜査官エマーソン・ケントが、左遷先でマリン・アッカーマン演じる暗号作成のプロで頭脳明晰な送信係のキャサリンの護衛を任され活躍する姿を描く。
キューザックは、本作に関して「設定が面白いと思った。乱数放送という設定が謎っぽいというか、はっきり実体が見えてないところがクールだよ」と魅力を明かす。また、乱数放送という設定については「政府の秘密エージェントに対し、無人飛行による攻撃とかサイバー戦争とか暗殺とかがメッセージ送信される場所だ。昔から行われていたけど、法で認められていないというグレーゾーンな方法だよね。特定の人しか解読できないコードを送信して、受け取った人が任務をこなすって不思議な仕組みだよね」と語っている。
近年では、平壌放送が乱数放送を用いて日本国内に潜伏するエージェントに向け指令を送信した事例が話題となっている。ひょっとしたら、インターネット上に上がっている不気味な電波ジャックの動画も暗号が隠されているかもしれない。『殺しのナンバー』では、そんな乱数放送の世界を垣間見ることができる。同作は6月22日(土)より、新宿ミラノ他全国ロードショー公開される。
《関口賢》
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