夏場の車内温度……15分で人体に危険、スマホも停止 | RBB TODAY

夏場の車内温度……15分で人体に危険、スマホも停止

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車内温度の変化
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 日本自動車連盟(JAF)は6月24日、夏場における車内温度の変化を検証し、その結果をホームページに公開した。サンシェード対策や窓開け対策をしていても車内温度の上昇は防げず、短時間で熱中症を引き起こし、最悪の場合、生命に危険が及ぶ状態となることが実証された。

 炎天下の車内に残された乳幼児の死亡事故が毎年繰り返されていることから、同社は夏場における車内温度の変化を検証した。気温35度の炎天下の駐車場に車体の色やサンシェードの有無、窓開けなど条件の異なるミニバン5台を、南向きに12時から4時間駐車した状態で、各車両内に温度計測器を設置。車内温度と熱中症指標計の計測を行った。車両条件は、(1)対策なし・黒、(2)対策なし・白、(3)サンシェード装着・白、(4)3cm窓開け・白、(5)エアコン作動・白。

 温度計測器を用いて各車両の車内温度の変化を測定したところ、エアコンを使用していない車両の車内最高温度はいずれも45度を超え、車体の色が黒色で窓を閉め切った状態の車両は57度、ダッシュボードは79度に達した。

 コンビニやスーパー等の駐車場に子どもを車内に残した状況を想定して熱中症の危険度を測定したところ、窓を閉め切った状態でエンジン停止後、わずか15分で人体にとって危険レベルに達した。

 スマートフォンやライター等の日用品をダッシュボードに置き、時間経過とともに状態変化を調べたところ、ダッシュボードは車内の温度よりさらに高温になった。スマートフォンは高温に耐えられず、一時的に使用不能となった。

 これらの結果から、どの対策を講じていても車内温度の上昇は防げず、短時間でも熱中症を引き起こし、最悪の場合、生命に危険が及ぶ状態となることが実証された。また、エアコン作動車では、温度の上昇は防げるが、エンジンをかけたままだと誤操作で車が動いたり、燃料切れでエンジンが止まってしまったりする可能性がある。

 なお、今回のテスト結果は、あくまでも参考データであり、天候や諸条件によって必ずしも同じ結果になるとは限らない。同社は、これからの季節、たとえ数分間であっても絶対に車内には幼い子どもを残さないよう呼びかけている。

夏場の車内温度変化をJAFが検証、短時間で熱中症の危険

《工藤 めぐみ》

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