野菜ジュースを飲めば野菜を食べたことになるのか?
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美容や健康に関心があっても、忙しくてなかなか十分な野菜を食べられない。そんな現代人に手軽さが受けているのが野菜ジュースである。「1本で○g分の野菜がとれる」、「1日分の野菜がこれ1本でOK」などといったキャッチコピーで販売されているが、果たして本当に野菜ジュースを飲めば野菜を食べるのと同じ効果があるのだろうか。
市販の野菜ジュースの多くは「濃縮還元」という製法によって作られている。「濃縮還元」とは、搾った果汁(野菜汁)に加熱などの方法で水分を飛ばし、4倍から6倍程度まで濃縮後冷凍、使用時に水を加えて元の濃度に戻すという製法だ。保存がきき、かさが減るため運搬費が安く済むというメリットがあり、広く用いられているものである。したがって、果汁(野菜汁)100%といっても完全に野菜や果物だけでできているのではなく、水が加えられている。
このように、野菜ジュースができるまでには、濃縮や殺菌のために加熱されている。すると熱に弱い酵素は失活し、ビタミンCは激減する。つまり、野菜ジュースや果汁のジュースを飲んでも、酵素とビタミンCの摂取は期待できない。例えばビタミンCをとろうとオレンジジュースを飲んでも、ほとんどとれないと考えた方がいいだろう。しかし、ものによってはビタミンCを添加していることがあるので、もしジュースからビタミンCを取りたい場合は表示をよく見て選んでほしい。
そしてもうひとつ、本物の野菜とは決定的に異なるのが食物繊維である。食物繊維には「不溶性」と「水溶性」の2種があるが、野菜や果物を絞ってジュースになる段階で、飲みやすくするために「不溶性食物繊維」を取り除いている。
一方、水に溶ける性質を持つ「水溶性食物繊維」は、野菜や果物の水分にも溶けているため、ジュースになってもある程度は残っていると思われる。しかしながら、国民生活センターの調べによると、野菜系飲料の1パッケージ(200ml)あたりの食物繊維量は緑黄色野菜120gあたりに含まれる量(推定値)と比べると、ほとんどの商品が半分以下だそうだ。
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《浦和 武蔵》
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