「“笑い”を解明したい」……北野武、“世界一小さいものが見える顕微鏡”の可能性に期待 | RBB TODAY

「“笑い”を解明したい」……北野武、“世界一小さいものが見える顕微鏡”の可能性に期待

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世界一小さいものが見えるX線レーザー施設 「SACLA(サクラ)」について語った北野武
世界一小さいものが見えるX線レーザー施設 「SACLA(サクラ)」について語った北野武 全 3 枚
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 世界一小さいものが見えるX線レーザー施設 「SACLA(サクラ)」の公式サイトでは、理系分野への造詣も深い映画監督・北野武の対談記事を掲載している。

 SACLAとは、「ミリ(mm)」→「マイクロ(micro)」→「ナノ(nano)」に続く小ささを表す単位「ピコ(pico)」の世界を見ることができる、いわばX線を使った“巨大な顕微鏡”的役割を担う世界最先端施設。その能力はというと、理化学研究所 放射光科学総合研究センター 高田昌樹副センター長の解説によれば、“月面に飛び交う虫1匹の羽ばたきを、地球上から観察できる”というものだそう。これには北野も「えっ、地球から月を見て、羽ばたきまで見える!?」とビックリ。そんな北野がSACLAを使って見たいものは、「脳」だという。

北野:やっぱり脳かな。笑うこととか、趣味嗜好ってどうしてできるのか、人によって違うしどこがどう違うのかとかまでわかるとおもしろいですね。商売が商売だから、なぜこの人が言うとおもしろくて、別の人が言うとつまらないのか、センスってどういうことなのだろうか等、解明したいことはいろいろありますね。

高田:実は、脳は体の中で一番見えづらいのです。SACLAの明るい光で、脳をどのように信号が伝達していくのか、見えるようになったらおもしろいですね。おもしろかったという情報を脳のどの場所を通じて受け渡しをするのか、また物質の間でどのようなやり取りが行われているのか、興味は尽きないですね。

 ピコ(pico)の世界まで見ることができるというこのSACLA。原子や細胞レべルも観察できることから、生命の神秘の解析や、医療の発展の研究などに貢献できるという。エネルギー方面への研究も進められており、たとえば窓に塗膜のように塗るだけで発電できてしまう塗料の形態をした太陽電池の開発などに応用できる可能性もあるという。高田氏のそんな説明に、「そうなったらちょっと革命的。ものごとがひっくり返りますね」と興味の尽きない様子の北野。「想像することがほとんど可能になってくるような感覚がありますね。これからは、SACLAをどのように利用するのか、想像力の勝負になってくる。サメからフカヒレをとっても、またすぐに生えてくるようにならないかなーとか」――。

 北野と高田氏の対談記事は、「SACLA(サクラ)」公式サイトの著名人による対談コーナー「SACLA × GENIUS」にて公開中だ。

《花》

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