「風立ちぬ」は「ポニョ」を抜けるか――? いつまで続く首位
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宮崎駿監督が5年ぶりに手がけた「風立ちぬ」は、公開初週の土日2日間は、動員74万7451人、興収9億6088万5850円をあげた。この数字は、2008年の「崖の上のポニョ」や2010年「借りぐらしのアリエッティ」などと並ぶ成績で、最終興収100億円超えがみえるスタートを切った。
以降も好成績で1位をキープしている同作だが、とはいえその勢いは徐々に弱まっている。2週目以降の土日2日間の成績をみると、動員数は60万8096人→41万2173人→38万3051人→35万2322人→23万7727人。興収は8億1085万8400円→5億5559万6900円→5億1028万4050円→4億7379万5100円→3億2106万450円。大ヒットと言って間違いない成績ではあるが、さすがに息切れの感は否めない。
対抗馬の「モンスターズ・ユニバーシティ」は、すでに公開8週目に入っているが、勢いは衰えておらず、累計動員数は632万7640人、興収は80億0270万8350円。「風立ちぬ」の背後にピタリと着けている。ふとしたことで逆転される可能性は少なくないといえる。
そして「風立ちぬ」の連続1位記録を阻む最右翼とみられるのが「貞子3D2」だ。前作「貞子3D」は公開初週の土日2日間で動員約15万4100人、興収は約2億4600万円だった。「風立ちぬ」の数字と比べるとやや見劣りするが、新作がこれを上回る成績を挙げることは十分に予想できる。下降線をだどっている7週目の王者と対する分には、勝ち目はありそうだ。
なお、スタジオジブリ作品で興行成績の最高は、興行収入304億円、観客動員数2300万人越えという日本映画興行史上、歴代トップの「千と千尋の神隠し」。「風立ちぬ」はさすがにこれには及びそうにないが、近いところでは興収約92億5000万円の「借りぐらしのアリエッティ」の背中は見えてきた。「風立ちぬ」はこれまでのジブリ作品とはやや異なり、子供や家族向けではないため、夏休みの終わりが動員数に及ぼす影響は比較的少ないだろう。この先、ジワジワと動員を増やし、興収約155億円の「崖の上のポニョ」にどれだけ迫るかが見どころだ。
《花》
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