オリンピック開催地決定で予想される株式市場の反応
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SBI証券が分析したところによると、2000年以降の夏季五輪開催決定国の株価推移は、開催決定までに急騰していた中国を除き、値幅にばらつきはありながらも決定後1年以内に上昇局面がある。
●2000年:シドニー(オーストラリア)…招致決定日から、開催日まで右肩上がりで推移。開催日以降、下落局面もあったが、反発して大きく上昇。
●2004年:アテネ(ギリシャ)…招致決定日から2年間で約4倍の急騰。その後ほぼ「往ってこい」の反落もあったが、開催日に向けて上昇。開催日以降も堅調。
●2008年:北京(中国)…招致決定日以降、大幅調整で一時半値以下の水準に。その後急反発を見せ、招致決定日から3倍近い水準まで上昇。しかし、リーマンショックもあり、開催日にかけて急反落。
●2012年:ロンドン(イギリス)…招致決定日から堅調に推移し、3割高の水準まであったが、リーマンショックで高値の約半分の水準まで急落。その後、開催日に向けて上昇、開催日以降も堅調な推移となった。
●2016年:リオデジャネイロ(ブラジル)…招致決定日以降、上下に振れる展開ながら、約1年後に約2割高の水準に到達。その後は、多少の戻す局面もあったが、大きく値を消す展開。招致決定日から約2割強の下落水準。
SBI証券の観察では、東京開催については、開催への期待感から、一部銘柄では1ヵ月程度前から株価が上昇傾向にあった。特に影響があったのが大手不動産やインフラ関連の一角だ。ただし9月6日には、マドリッド優勢の一部報道から、オリンピック関連全般に売りが優勢となったようだ。
SBI証券は、東京に決定すれば、再度オリンピック関連銘柄が買われる展開となるが、その継続性については、業種によって異なると予想する。オリンピック開催前に施設を整えなければならないインフラ関連や、オリンピックを見越しての地価上昇のメリットを受ける不動産関連は、息の長い上昇相場が期待出来そうだという。
2020年の夏季オリンピック開催立候補都市は、東京、マドリード(スぺイン)、イスタンブール(トルコ)の3都市。
《高木啓》
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